2005.11.07

8/16 『ロボッツ』

Tジョイ大泉で『ロボッツ』を観る。

田舎町の貧しい家で育った(?)ロボット、ロドニー(ユアン・マクレガー)は、立派な発明家になるために、夢と希望に胸を膨らませてロボット・シティへとやって来た。そして街で知り合ったキャピー(ハル・ベリー)やフェンダー(ロビン・ウィリアムズ)らと共に、夢を叶えようとする。だがロボット・シティは、ビッグウェルド・インダストリーズの強欲な経営者ラチェットによって、中古ロボットを一掃する計画が進められていたのだ。

これは予想もしなかったけれど「買い」の映画だった。
予告編で前面に打ち出されている、“ハートウォーミングな、少年の成長物語”だけだと思ったら大間違い。もちろん子供が楽しめるようなシンプルな物語ではある。実際、ネットに転がってる感想文を読むと、「話が物足りない」と言う意見が多いようだ。(どっかには、「ショーペンハウエルを読んでるような人には物足りない」ってスゴイ感想文があったな。いやぁ、ファミリー・ピクチャーでショーペンハウエルとかって言っても…)
だが、見せ場も多く、皮肉も効いてりゃ、大人じゃなきゃ分かりにくいギャグも色々入っていたりと、上質なエンターテインメントである。
それに子供も楽しめることを大前提にしているので、安易にロドニーとキャピーのラブロマンスとかは入れず、徹底的にスラップスティックに持って行ったのが、功を奏している。

技術的にも、ロボットの動きが素晴らしい。CG映画であっても、いわゆるモーション・キャプチャーそのまんまではなく、非常にメリハリのある、“アニメ”としての動く楽しさを見せてくれる。
制作は『アイスエイジ』のチーム。次回は『アイスエイジ2』らしいけれど、オレはこっちの方がキャラもノリも好きだなぁ。

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8/15 『ラマになった王様』

DVDで『ラマになった王様』を観る。

わがまま放題の若き国王クスコは、魔女によってラマに変えられてしまった。心優しき農夫パチャの助けを借りて、彼は元の姿に戻るため城を目指すが……。

劇場公開時にオリジナル音声で観たかったのに、何故か吹替え版しか上映がなかった悲しい映画。おまけに吹き替えは藤原竜也もイマイチ。
そんな不遇な扱いだったにも関わらず、なんっか好きなんだよね、この映画。
「大作を作ろう!」ってな気負いがなくって、ゆる~い感じのデタラメ&ハチャメチャ加減が楽しいんだよな。
今回はもちろんオリジナル音声のジョン・グッドマンで観たが、やっぱり面白いなぁ。まごうことなきディズニー映画なのに、随所に散らばるワーナー風味にケタケタ笑う。
ついでに西城秀樹版主題歌「ラッキー・ムーチョ」も一回聴いちまったぜ。

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2005.11.04

8/15 『妖怪大戦争』

新宿ピカデリー3で『妖怪大戦争』を観る。

両親の離婚で田舎に引っ越したタダシは、クラスでいじめられていた。ある日、お祭りで“麒麟送子”に選ばれてしまったタダシは、大天狗の山の洞窟へ伝説の聖剣を取りに行かなければならなくなってしまった。一方その頃、日本各地で子供が消える事件が多発していた。そして妖怪たちも何者かによって次々と襲われていた…。

三池崇史監督による、ちょっとスゴイファミリー映画。
隣で観てたどっかのガキは、くだらないギャクでギャハギャハとウケてるし、おねぇさま方は「神木隆之介が可愛かった~」とか言ってるし、オヤヂは「なんてエロかったんだ…河童女…」と呟く。観に来たみんなが、ある意味満足すると言う、とてつもない映画である。

それにしても三池はスゴイよなぁ。“角川書店創立40周年記念大作”なんて大層な映画なのに、自分のペースが乱れることはない。あの肩スカシの喰らわせ方は、ちょっと他の監督じゃあ出来ないよ。なんてったって“あ…、豆”ですからね。

嶋田久作のイメージが強いから、豊川さんの魔人加藤は難しいんじゃないかと思っていたが、これはこれでアリ。それよりも、どんどん型にはまって行ってしまってる栗山千秋の行く末を不安に思う。今回も魅力はあるんだけど、本当にこんな役ばっかりになっちゃうよ、この娘。

加藤に変身させられた妖怪たちが、CGなのにストップモーションっぽい見せ方になっていたのが楽しい。『ファイナル・ファンタジー』みたいにリアル方面に突っ走るよりも、こんな描写にしたほうが、センスの良さが滲み出てくる。ゲーム業界は見習うべきだよな。どんなに金を掛けても、あえてB級っぽくしていくのも三池らしいところなんだろう。

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2005.06.06

6/6 『Ray Harryhausen The Early Years Collection』 (Disc1)

DVDでRay Harryhausen The Early Years CollectionDisc1を観る。

内容はタイトル通りで、初期ったってホントに初期も初期の作品ばかりを集めている。
『マザーグース物語』は、「Little Miss Muffet」、「Old Mother Hubbard」、「The Queen Of Hearts」、「Humpty Dumpty」の5本。
『おとぎ話』は、「Little Red Riding Hood」、「Hansel & Gretel」、「Rapunzel」、「King Midas」、「The Tortoise & The Hare」の5本。
19461953年までに作られた合計10本の短編が収録されている。

ハリーハウゼンはこれらの短編を作る前に、ジョージ・パルのスタジオで仕事をしている。名作『Tulips Shall Grow』ではチーフ・アニメーターを担当していた。だが、リプレイスメント・アニメ方式の“パペトゥーン”が性に合わず、ジョージ・パルのスタジオを去ったのだ。
でもね、これを観てつくづく思ったよ。この人はおとぎ話なんか作るよりも、モンスターとかクリーチャーを作る道に方向転換して良かったと。“ジャスパー”に代表されるパペトゥーンの人形たちは、どれも愛嬌があって可愛いのだが、このDVDに収録されてる短編映画に出てくるキャラクターは、どれもこれも可愛くない-----と言うよりもむしろ怖いんだもん。『シンドバッド』『アルゴ探検隊』のモンスターたちはあんなに魅力的なのに、人間キャラクターがこんなに苦手な人だとは思いも寄らなかった。その証拠に、「The Tortoise & The Hare」に登場するカメのキャラは随分とまとも。やっぱり爬虫類系だからなのかな?

さて、この「The Tortoise & The Hare」のみメイキングが付いている。1953年の短編映画にメイキングとはどういうことだろう、と思ったら、なんと1953年に3分だけ作ったところで中断(『水爆と深海の怪物』の仕事が入ったからだそうだ)したままになっていたフィルムを観たマーク・キャバレロとシームス・ウォルシュ----2人のヲタク・アニメーターが、「是非俺らに完成させてくれろ」とハリーハウゼンに手紙を送り、2002年に完成させたものだと言うのだ。この完成品のオリジナル部分と新撮部分とが全く違和感がなくてビックリ。オリジナル部分はレストアして綺麗に、新撮部分は古っぽく加工して、トーンを合わせている。それだけでも大したものだが、新撮部分の人形や背景セットにも全く違和感がない。実は人形は、当時の人形を保管していた(!)ハリーハウゼンから借り受けて修復したもの。そして背景は、昔のフィルムを参考に細部に至るまで再現したんだそうだ。愛があるねぇ。

映画の内容自体は、所謂「うさぎとカメ」なので新鮮味はないけれど、それでもここまで手を掛けて作られてるものだから、人形アニメ好きには一見の価値ありでしょう。

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2005.05.07

5/7 『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』

ユナイテッドシネマズ・としまえん4で『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』を観る。

ある日、裕福なボードレール家の3兄弟は、不幸のどん底に突き落とされる。お屋敷が火事で燃え、両親も焼け死んでしまったのだ。天才発明少女のヴァイオレット、あらゆる本を読んで記憶しているクラウス、どんなものにでも噛み付くサニーの3人は、遺産の管理をする銀行家のミスター・ポーに連れられ、親戚のオラフ伯爵の元に預けられることになったが、伯爵の目当ては3人の遺産だった…。

強欲で悪辣な伯爵、間抜けでアタマの回らない銀行家、毒蛇の研究に没頭する叔父、あらゆるものに恐怖を感じる恐怖症の叔母さん、人食いヒルに、タンツボで作ったパスタ…。悪趣味でビザールなセンスに溢れ、かつ魅惑的なジュブナイル・ファンタジーである。家族連れで観に行ったら、親は眉をしかめつつも、この先がどうなるのか知りたくなり、子供は恐怖を感じながらも、大はしゃぎするような映画だ。

このところブームになっている児童小説原作の映画化と言えば、あまり面白くもない(原作は嫌いではないが)のに大ヒットしている『ハリー・ポッター』シリーズ、日本人には受け入れ難いDr.スーズの『グリンチ』『ハッとしてキャット』、そしてキャラの気持ち悪さが半端じゃない『ポーラー・エクスプレス』など、どうでもいい映画が多い中で、本作は非常に楽しかった。

冒頭のワザとらしく明るく楽しい人形アニメ(それとも人形アニメに見せかけたCGなのか?)に始まり、エンドロールの切り紙風アニメに至るまで、画面に凝りまくった映画である。本編の隠々滅々と重苦しい美術と映像、ケヴィン・イェーガーとKNBエフェクツグループによるお見事なメイクと、それに支えられたジム・キャリーのクドくてバラエティに富んだ芝居。どれをとっても人工的極まりなく、ナチュラルじゃないところが素晴らしい。
美術担当がリック・ハインリクスだから、映像の雰囲気は限りなくティム・バートンっぽい。それが良いか悪いかは好き好きだけど、オレはこの重厚なウソ臭さは好きだなぁ。

物語もキャストも知らないまま、予告編の雰囲気に惹かれて観に行ったのも良かったのかもしれない。
一体何本共演してんだろうってくらい、しょっちゅうコンビ出演してるティモシー・スポールとビリー・コノリー、メリル・ストリープのいつもながらの“演技マシーン”振り、思わぬ大物ダスティン・ホフマンのカメオ出演、シルエットしか出て来ないジュード・ロウと、意外な上に大金のかかったキャスティングも予想外。なんだ、力が入ってんじゃん、ドリームワークス。そう言えば、同じドリームワークスの『マウス・ハント』を思わせるような雰囲気も持ってるよね。

監督のブラッド・シルバーリングって誰だっけ?と思ったら、『キャスパー』の人だったのか。なんとなくナットク。映像派の好きな人は、子供向けだとバカにせずに一見の価値アリだ。

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2005.04.19

4/19 『ローレライ』

日比谷スカラで『ローレライ』を観る。

1945年、米軍は広島に原子爆弾を投下し、更なる原子爆弾を準備していた。これを知った朝倉大佐(堤真一)は、独断で絹見少佐(役所広司)に南太平洋の原爆搭載機の基地を奇襲する命令を下す。そしてその作戦のために準備されたのは、特殊兵器ローレライを搭載したドイツの潜水艦「伊507」であった…。

「これは実写映画ではない。まるでアニメだ」
そんな意見を否定的な論調で語る人も多いけれど、いいんじゃないんですかね、別に。
原作の福井晴敏が、「『ガンダム』がどんなに素晴らしい食材であっても、それがお子様ランチの器に乗っていたら一般の人は食べてくれない。だから器を漆塗りのお椀に代える。お子様ランチで培ったスキルを、高級料理店でどう生かすかだ」みたいなことを語っている。
樋口真嗣と福井晴敏の狙いは、アニメの手法・技術と言った自分たちの最も得意とするものを、フジテレビ、役所広司、妻夫木聡、柳葉敏郎などの一般的にも受け入れられるオブラートに包んで出すことにあったのだろうし、それが成功しているのは興行成績を見れば明らかだ。丸っきりアニメキャラとしか言いようのないパウラとか、どこかで見た様な描写や展開とか、妙に熱く語るキャラとか、ツッコミを入れるのは自由だけど、ツッコんでも仕方がないんじゃない?それって狙ってやってる部分だと思うから。アニメや特撮に全く興味がなくて、ほとんど観たこともないような世代の人なら、狙いどころが分かんなくてツッコミ入れまくっても仕方がないかもしれないけど、少なくとも、包むべきオブラートの種類を間違えちゃったみたいな『キューティー・ハニー』とかよりも、全然上手くやっていると思う。

難点は、CGが非常にチャチなことだな。『サブマリン707』を思わせるような潜水艦戦の特撮演出自体は、樋口真嗣らしくカッコイイのだけれど、単純に出来がよろしくないのが残念。

賛否両論あるけれど、オレとしてはOKだな。

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2005.03.30

3/30 『新星堂歌謡カーニバル』

銀座ヤマハホールで行われた小林旭50周年記念の一環のイベント、『新星堂歌謡カーニバル』に行く。これは新星堂で小林旭のDVDかCDを買うと抽選で行けるイベントで、映画上映と小林旭本人のトークショー&ミニ・ライブ付きの豪勢なイベントなのだ。

ホールに着くと、そこはもうジサマ&バサマの群れ。ざっと見た感じでは、皆青春時代にリアルタイムでアキラのファンだった年齢層のお客さんばかり。多分オレは、今日の観客の中で下から数えて10番目以内に入るくらい若い客だろう。こんだけ年配の客をイベントに集められる集客力は、流石“唄う大スタア”。でも、なんかオレは浮いちゃってて気恥ずかしくもある。


第一部 『夢が一杯暴れん坊』
清水次郎(小林旭)の「レストラン・ジロー」の向かいでは、小洒落たフランス料理レストラン「銀座貴族」の建設が急ピッチで進められていた。銀座若旦那会では、仁義を欠いた「銀座貴族」のやり方に猛反発。だが次郎は、「銀座に見合った店しか生き残れない」と、意にも介さない。そして次郎は、レストランを100円均一のカレーハウス・ジローにリニューアル。これが大当たりし、連日連夜の大盛況。オープンしたばかりの銀座貴族は、閑古鳥が鳴いている。出資者のアラフラ国のバンコ(井上昭文)も難波田支配人(高城淳一)の経営力の無さに激怒。難波田は銀座のヤクザ、突風クラブと手を組み、次郎の父と寿司屋の鉄夫の父(桂小金治)を罠に嵌めるが…。

62年製作の松尾昭典監督作品。
素直に面白いコメディ。他のアキラ映画よりもアクション色が薄い上に、同じ銀座を舞台にした『銀座旋風児』などと違って、近所の洋食屋の兄ちゃんみたいで、スカシっぷりも薄い。それにアキラは、何か過去がありつつも奇妙に明るい役どころが多いのに、今回は丸っきり陰が無い。ルリ子ちゃんもいつもの役柄よりもおキャンな感じだし、郷えい治もヤクザ役でアキラの敵役とは言っても、アメリカ帰りの2代目で、曲がったことが嫌いな性分に描かれているので、全体的にのほほんとした明るいトーンである。もしかしたらこの映画は、“日活版若大将”みたいなものを目指したのではないだろうか?そうは言っても美術や雰囲気は毎度の日活調。この微妙なアンバランスさ加減が、ある意味この映画の魅力なのかもしれない。

脇役で一番笑ったのは、「ワァタシィ、カレー、ダァイスキデェス!」な謎の外国人バンコを演じる井上昭文。そう、『レインボーマン』のダイバ・ダッタを演じた人である。藤村有弘の定番は中国人だが、井上昭文の定番はインド&パキスタン系ってことなんだろうか?

冒頭、「銀座貴族」が銀座上空からセスナで、宣伝ビラをばら撒く場面から始まるのだが、オレの年代だと、実際にビラを拾った記憶はない。だけれど、他のお客さんたちはちょっと違う。スクリーンに映った銀座の風景や風物、風俗に、いちいち「ああ…」とか「ほう…」とか、「懐かしいわねぇ」とざわめきが起こる。気恥ずかしいとは思いつつ、こんな年代のお客さんたちと古い映画を観るのも、たまには面白いかもしれない。


第二部 トークショー&歌謡ショー
休憩を挟んで、いよいよ“生アキラ”のトークショー。
進行は、「小林旭銀幕研究会」でも司会をしていた浦山珠夫こと佐藤利明氏。
話は当時の現場の話や共演者、そしていつの間にか戦時中の話へと流れていく。司会進行の佐藤氏の質問への答はサラリと話して、質問とはほとんど関係ない、自分が話したいことを話していく。進行は実にやり辛そうではあるけれど、観客へのサービス精神は非常に溢れていて、話自体は非常に面白い。日本人が戦争を語る時、殆どの場合はツラくオモい話になる。だが、こんなにもアッケラカンと楽しそうに、少年時代を過ごした戦時中を語る日本人は珍しい。アキラの演じた数々のキャラクターが、いつも奇妙な明るさを持っているのは、この本人の明るさ故なんだなぁとシミジミ思う。

トークが終わると、〆は歌謡ショー。
『自動車ショー歌』と50周年記念曲『翔歌』をカラオケで熱唱するアキラ。かーっ!いいねぇ。テレ東のナツメロ番組とかで唄っているのは見たことあるけれど、やっぱり生は違う。一度でいいから、アキラが生で唄う『赤いトラクター』を聴いてみてぇ!マジで、一度リサイタルだかディナーショーに行ってみようかと考えちゃうね。

結局、第二部は45分ほどで終了。
いやぁ、時間が無いところをムリして来て良かった。

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2005.02.14

2/14 『Rolie Polie Olie / Great Deffender of the Fun』

ディズニー製作の幼児向けTV番組『ローリー ポーリー オーリー』の長編(劇場版なのか?)、『Rolie Polie Olie / The Great Deffender of the Fun』を観る。
オレはこのフルCGアニメが、なんだかよく分からないけど好きで、アメリカに行くと何故か毎朝のように観てしまう。
このシリーズが妙に好きなのを知ってるカミさんが、オレの誕生日にフィギュア(対象年齢2歳以上!)を買ってくれたので、以前に米国で買ったまま放置してあったこのDVDを引っ張り出したのだ。

ゾーイーのお誕生日会の招待状が、間違って宇宙海賊(?)グロリアス・マキシマスのところへ届いてしまった。楽しいことが大嫌いなグロリアスは、ローリー・ポーリー星へやって来て“陰気ビーム”を発射。パパもママもじいちゃんのパピーも、みんな青白い顔になりゲンナリしてしまった。たまたまお誕生日三角帽を被っていて、ビームの影響を受けなかったオーリーとゾーイー、ビリーの3人は、宇宙のヒーロー、スペース・ボーイに救援を頼むが…。

くだらなくて面白かった。いやいや、幼児向けなんだから大人が観たらくだらなくって当たり前なんだけど、単に幼児向けとは侮れない。なんてったってグロリアス・マキシマスの声を演じているのは、なんとジェームス・ウッズなのだ。金さえもらえりゃなんでもやる人らしいってなことは置いといて、このグロリアスとその手下たちのバカっぽさがとっても魅力的。『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』のウーギー・ブーギーよろしく、唄って踊る(残念ながら、ジェームス自身の声ではなく吹き替えだが)シーンがムチャクチャ楽しい。
それ以外にも、文字通りネジが外れちゃった----何せキャラはロボットなので----ジイサマとか、邪悪ではないけれど、どこかネジの外れた作風が妙に面白いのだ。
それに、悪い宇宙人が主人公の星全体にビームを発射して、人々を狂わせちゃうって内容は、どこからどう見ても、『フレッシュ・ゴードン』……じゃなかった『フラッシュ・ゴードン』のパロディ。思わずニヤリとさせられる。

もちろん幼児向けだし、万人が面白いなんて言う訳はないが、オレは好きだなぁ

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2005.02.04

2/4 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還/スペシャル・エクステンデッド・バージョン』

DVDで『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還/スペシャル・エクステンデッド・バージョン』を観る。

メリーとピピンが、エント族の助けを借りてサルマン軍を倒し、アラゴルンはガンダルフとともに、ヘルム渓谷で勝利を収めた。一方その頃、フロドとサムはゴラムにだまされながらもモルドールに向かう。そんなこんなで、アラゴルンが死の谷に向かったり、ミナスティリスの摂政が狂ったり、セオデン王が立派な人になってたり、まあいろんなことが次々ある訳だ。そんな中、ナズグルが飛び交うゴンドールで、サウロンの20万もの軍隊と人間の存亡を賭けた戦いが切って落とされようとしていたんだなぁ…。

長い!ホンットに長いよ!
このシリーズは好きだけど、それでも4時間は長過ぎだぜ。3部作全部合わせたら何時間なの?お正月のTV東京『12時間時代劇スペシャル』の放送枠じゃ収まり切らない長さってのは凄いよな。
まぁ。長くなったおかげで、劇場版で丸ごとカットされてたサルマンの場面が復活したり、色々と嬉しい部分もあるにはあるんだがね。
でも、どこが変わったのか、今ひとつ分かってない----忘れちゃってるのが情けない。
それにしても、やっぱり大活躍なのがサムだって印象は変わらない。ガンダルフは最初からサムに指輪を預ければ良かったんじゃないのか?それは違うって意見もあるだろうが、せめてもうちょっとくらい、フロドはサムを信じてやっても良さそうなのに。

オレとしては本作の最大の見所は、ミナスティリスの砦に尽きると思う。崖の壁面部分を大胆に使ったデザインもさることながら、その荘厳さ、圧倒的なまでのスケールと迫力は、これまでの映画で滅多に観ることの出来ないほどの美しさだと思う。間違ってもらっちゃ困るのは、このシーンの戦闘が素晴らしいってんじゃなくて、あくまで美術の見事さである。戦闘は圧倒的な量で見せるだけなので、迫力もあるし凄いとも思うけれど、意外と大味で単調だからな。折角の砦が活かしきれてなくて、ちと残念ですらある。あれってCGなの、それともミニチュア?もしかしたら特典映像の中にSFXメイキングがあるのかもしれないけど、特典までなんてまだまだ辿り着けねぇよ。

これでやっと指輪も終了。ピー・ジャクが放つ次の超大作『キングコング』には今からワクワク。ハリーハウゼンも期待してるんだって?そりゃリック・ベイカーがメイクをやってないのが気になるところだけど、あのラウレンティス版より良いことだけは確かだからな。

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2004.11.12

11/12 『ローディー』

DVDで『ローディー』を観る。

テキサスのド田舎でビール・トラックの運転手をするトラビス(ミートローフ)。ある日、いつものようにクルマを走らせていると、路肩でトレーラーが故障しているのに出会った。そのトレーラーに乗っていた“世界一のグルーピー”を目指すバカ女・ローラ(カーキ・ハンター)に一目惚れしたトラビスは、仕事も放り投げて彼らのクルマの運転手をすることになる。彼らは、これからハンク・ウィリアムスJr.のライブに向かうローディー(ライブのセットアップをするスタッフ?)だったのだ。現地に到着したのはライブ開始時間の2時間で、観客は暴徒のように、トレーラーに押し寄せてくる。だが、ローラの色仕掛けに目が眩んだトラビスは、なんと10分でセットアップを完了してしまった。トラビスはローディーの生きた伝説となり…。

80年のアラン・ルドルフ監督作品。(ちなみに製作はザルマン・キングだ)
もちろん、我らがミートローフ先生(ギネスに乗ってるアルバムも出してるけど、最近ワーストソングの第3位にも選ばれちゃったグレート・“デブ”・ロッカー)主演だから観たのだが、なんちゅうかユルめの映画です。オレは、ケタケタ笑いながら観ていたものの、いまひとつ盛り上がらない。それはこの映画が、ミュージシャンが出てるし、ロック映画ではあるんだけど、基本的にあまり笑えないコメディだってことにある。オレが笑ってたのも、ミートローフ好き故であって、誰も彼もがこの映画を笑えるなんて、これっぽっちも思っちゃいない。なにか本当に80年代的なコメディ映画なのだな。

ところで、ミートローフの出てる映画って、『ロッキー・ホラー・ショー』を除くと、ほとんど本人が唄うシーンがないのはなぜなんでしょうか?一応ミュージシャンなのに、いっつもただの巨漢とか、ただのデブとか、睾丸癌の副作用で胸が大きくなっちゃった男とか、なんでそんなのばっかりなんですかね?本作もロックになんて全く興味のない、カントリーしか聴かない田舎のトラック運転手。折角なんだから、暑苦しい歌を唄わせてやっておくれよ。
で、ミートローフが唄わない分、その他本人役ゲストが豪華。ハンク・ウィリアムスJr.、ロイ・オービソン、ブロンディ、アリス・クーパー(彼の出てる場面は妙に可笑しい)と、お好きな方が見たらタマラン人たち(ちなみにウチのカミさんは、UTOPIAのバックでやってるカシム・サルトンが、アリス・クーパー・バンドに居るとキャアキャア言ってましたが)のライブ・シーンがある。
デボラ・ハリーはカッコイイけど、それでもオレはミートローフのライブ・シーンが見たかった。

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2004.08.28

8/28 『LOVERS』

新宿ミラノにて『LOVERS』を観る。

9世紀、唐の時代。朝廷の官吏のリウ(アンディ・ラウ)とジン(金城武)に、世間を騒がせる “飛刀門”と言う反乱軍の頭目を捕まえる命が下る。遊郭「牡丹坊」の踊り子が怪しいと睨んだリウは、ジンを遊郭の客として送り込む。飛刀門の一員である踊り子はシャオメイ(チャン・ツイィー)という名の盲目の娘であったが…。

久々のチャン・ツィイー復活である。
『グリーン・デスティニー』で度肝を抜かれたが、その後の『ラッシュアワー2』やらシャンプーのCMで、なんだかあまり魅力を感じなくなってしまっていた。同じチャン・イーモウの前作『HERO』でも、完全にマギー・チャンに持って行かれちゃってたし。だけど今回はバッチリだ。
まず目を見張るのが、“遊郭「牡丹坊」での闘い(舞い?)”だ。これがお見事。顔の見えないアングルが多くて、恐らくスタンド・インも多用しているのだろうけれど、それでも実に面白い。
ことアクションに関しては、アンディ・ラウ&金城武では、ジェット・リー&ドニー・イェンには勝てるはずもない。それは端っから分かっていたが、その分をチャン・ツィイー(と彼女のダブル)がしっかり補ってくれた。
その他にも、“竹林の戦い”や“草原の戦い”も、この牡丹坊の戦いほどではないが、カッコよくもツッコミどころ満載(その竹槍を、飛びながら補充するのはムリあり過ぎだぁ)な見せ場になっている。
二転三転していく(ので詳しくは掛けないが…)物語は、途中までは部類の面白さなんだけれど、最後の最後でツメが甘いのが残念。
天下の大根役者・金城武も、今回は日本語を喋らない(どうせなら、言葉が喋れない役ならもっといいと思うが…)ので、いつもほどは棒読みのヒドイ台詞回しも気にならず、許容範囲内。…っつーか、結構頑張っている。

前作『HERO』には及ばないものの、チャン・イーモウらしい色使いや画面作りも美しく、これはこれでなかなか面白い。

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2004.08.22

8/22 『リディック』

丸の内プラゼールで『リディック』を観る。

5つの惑星から指名手配され、莫大な賞金が掛かった重犯罪人のリディック(ヴィン・ディーゼル)。彼は自分の首に賞金を掛けた人間を探して、ヘリオン第1惑星へとやって来た。だが、この惑星はカルト教団ネクロモンガーによって存亡の危機にあった。へリオンのエレメンタルは、リディックを救世主と信じて、彼に助けを乞うために賞金を掛けていたのだ。そしてリディックはいつしか壮大な事件に巻き込まれていく…。

大金を投入しただけあって、映像はお見事。なんだかよく分からんが、黒いモヤモヤを撒き散らしながら飛ぶ宇宙船とか、暑苦しく濃厚な匂いを醸し出すネクロモンガー側の美術デザインなど、重量級のビジュアルは観応え満点。難点は話が面白くないことだな。
前作は予算がない分(と言っても、日本映画と比べたら大変な金額だが)、アイデア勝負で小気味の良い展開が、SF好きやモンスター好きの琴線に触れる佳作であった。それが今作では、ヴィン・ディーゼルがビッグ・ネームになったこともあって、無駄に大作感を出したのが命取り。なにか大味感の漂う凡作になってしまった。
こんなにスケールの大きな話にするよりも、小粒でピリリと辛い映画にした方が全然良かった。例えば、アクション性を強くした『ステンレススチール・ラット』みたいな話とか、SFとバイオレンス風味を強くした『ルパン三世』的なものの方が、暗視能力のあるリディックのキャラクターにはぴったりだったのではなかろうか?

それにしても、『デイ・アフター・トゥモロー』をはじめとするディザスター映画ではないが、毎度のことながら自然をナメた描写に驚かされる。昼が700℃になる惑星で、岩影に入るだけで高熱を避けたり、-300℃になっている筈の夜の側でタンクトップ姿で走ったりと、自分たちで設定したはずの状況を、舌の根も乾かぬ内に根底から覆してしまうのはどうなのか?アメ公はホントに大雑把な人種だな。

最後のオチは、なんとなく『死霊のはらわた2』を思いだしてしまった。

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2004.07.18

7/18 『ラブドガン』

テアトル新宿で『ラブドガン』を観る。

1人の男が行くあてもなく彷徨っている。その男、葉山田(永瀬正敏)は、組織のボスを殺して逃げている殺し屋だった。葉山田は、とある川辺で1人の少女と出会う。彼女は御幸(宮崎あおい)。父の浮気がもとで両親が無理心中して一人残されてしまったのだ。2人はやがて奇妙なシンパシーを感じるようになっていく。そんな時、組織から差し向けられた2人の殺し屋----キレやすいチンピラ・種田(新井浩文)と、葉山田の育ての親である丸山(岸部一徳)----が葉山田を追い始める。

宣伝文句によると“鈴木清順の愛弟子・渡辺謙作監督作”ってことになってるんだけど、ホント?パンフのプロフィールを見ると、71年生まれで、「『夢二』に演出助手として参加」しか書いてない。JMDBを見ても、「『ピストルオペラ』出演」しか出ていない。清順組に参加したことは否定しないけど、年齢的にも参加経験から言っても“愛弟子”ってのは言い過ぎなのでは?あくまで宣伝部が言っているだけで、本人が言っているのではないと思いたいが。

映画自体は、本人が意識しているのか、いないのか、非常に清順的なシュールなものになっている。時間軸をいじくってフラッシュされる過去と現在、原色の使い方、音声と唇がシンクロしない会話、不思議な画角と人物配置等々。極めつけは、この映画のメインのモチーフである“弾丸の色”の話。曰く、銃弾は無感情に撃てばただの鉄の色だが、憎んで撃てば黒く、悲しんで撃てば青く、怯えて撃てば黄色になる。では赤い弾丸はどんな気持ちで撃つと出るのか?大和屋竺・・・・と言うか、具流八郎が書きそうな話である。
映像演出的には、(ハナに付く人も居るだろうが)かなり面白いことをやっている。軸と目線の咬み合わない種田と丸山の対決シーンなんて、一瞬「え?どうなってんの?」と思わせて非常に斬新だ。それなのに、なにもここまで狙って清順ぽくする必要ないのにねぇ。

役者は、岸部一徳が抜群にイイ。それだけに、キャンキャン噛み付くばっかりの新井浩文は損な役回りだ。チョイ役ではあるが、御幸の先生役の伊佐山ひろ子と、父の愛人役の土屋久美子がいい味を出している。土屋さん、こんな子持ちの愛人なんて役を演る人になったんだねぇ、と感慨深い。

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2004.07.10

7/10 『ロスト・イン・ラ・マンチャ』

DVDで『ロスト・イン・ラ・マンチャ』を観る。

テリー・ギリアムが挑んだ『The Man Who Killed Don Quixote』の製作開始から中止までを捉えた、悲惨なドキュメンタリー。
これまでも『未来世紀ブラジル』『バロン』など、好きな人にはもう堪えられない----だけどプロデューサーの寿命は確実に縮まり、監督本人も胃潰瘍とか脱毛に悩まされるような作品を作ってきたギリアムが、今度ばかりは「ど~もこ~もならんっ!」って状態に追い込まれて行く。いやもう、何をどうすればここまで悲惨な展開になるのか。結局のところ、クランク・インしてから、マトモに撮影できたカット数っていくつあるんだろ?この映画を観る限りでは、たった数日しかカメラを回せていない。

F16は轟音を立てて飛びまわり、突然のドシャ降りが、さっきまでカラカラだった地面をさながら黄河のような濁流に変え、準備万端だったはずの主演俳優は椎間板ヘルニアで倒れる。
この中止をギリアムのせいにしちゃあ可哀想だ。これは監督だって被害者でしょう。不運に不運が重なって、ババを引き続ける撮影部隊。ほとんどの出来事は不可効力だろうけれど、でもNATO軍のF-16が飛びまわるのを予測できなかったのはロケハンをした助監督か制作部のヘマだと思うんだが、違うのか?

数少ない撮影フッテージは、どれもいかにもギリアムらしい画になっており、完成した姿で観たかったと思う。でも、ここまで崩壊したプロジェクトを再出発させる勇気なんて、どこの映画会社も出資者も持ってないだろうなぁ。

なお、公式ホームページでは、劇場公開時に“ギリアムを助ける基金”としてガチャガチャとTシャツ販売をしていたらしい。知っていたらグッズを買いに行ったのに。でも、本当に本人の元まで届いてるのか…ねぇ?

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2004.07.06

7/6 『ラッキー・ブレイク』

レンタルDVDで『ラッキー・ブレイク』を観る。

ジミー(ジェームズ・ネスビット)とルディ(レニー・ジェームス)は、銀行を襲撃するが、2人そろってドジを踏み、あっという間にブタ箱入り。トラブルを起こしながらも数年間は大人しくしていたが、ある日、ミュージカル好きのモーティマー所長(クリストファー・プラマー)が囚人のモラル向上を目的に、所内で自作のミュージカル公演を催すことを発表。主役に選ばれたジミーは、芝居の稽古をしながら、脱獄の計画を練り始めるが…。

『フル・モンティ』のピーター・カッタネオ監督第2作。
前作みたいな作品かと思ったのだが、なんだかキレの悪いコメディになっている…っつーか、これってコメディ?笑いドコロが恐ろしく少なくって、物語は全体的に結構暗め。
「唄って踊りながら、いかにして脱獄を成功させるか?」って映画だと思ってたんだが、看守のイジメとか、すぐキレる主人公とか、マジで更生を解くヒロインとか、笑いに持っていけそうなネタが、全部マジメ方向に振られちゃってるもんだから、どうにも重い。有名役者はほとんどいないが、皆いい味を出しているだけに、笑わせるつもりがあるのかないのかよく分からないまま進んで行くシナリオが痛い。
痛いといえば、ティモシー・スポールの役がちょっとあざと過ぎ。この役者さんは、イギリス映画でちょくちょく見かける人で、最近は『ラストサムライ』なんかにも出てたけど、ダメ人間を演じさせると実に上手いバイプレイヤーである。本作でも全く救われないダメ人間で、なんか痛々しすぎる。おまけにエンディングは、このスポールのピアノ弾き語りだし、監督の意図は「ここで泣け!」ってことなんだろうけど、ちょっとねぇ。

どうでもいい話だが、主役のジェームズ・ネズビットって、マイケル・キートンとジョン・リスゴーを足したような顔じゃない?

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2004.05.30

5/30 『レディキラーズ』

新宿ジョイシネマ2で『レディキラーズ』を観る。

船内カジノの地下金庫に納められた現金強奪を計画した“教授”(トム・ハンクス)。彼が計画遂行のために目を付けた場所は、敬虔なクリスチャンで、頑固者のマンソン夫人(イルマ・P・ホール)の家の地下室だった。教授は言葉巧みに部屋を借り、夫人の目を盗んで4人の仲間たちと共に計画を実行に移すが…。

先月の『ディボース・ショー』に続き、コーエン兄弟作品が2本連続で公開されるなんて、実に珍しい。おまけに本作では、なぜか兄弟2人が「監督」にクレジットされている。一体どんな心境の変化なのかな?

本作は55年の『マダムと泥棒』のリメイクだそうで、「旧作と比べて云々~」って批評も目にしたが、オリジナルを観てないし観る事も出来ない状態なので如何ともしがたい。でも、これはこれで十分以上に面白い。
宣伝では、教授とマダムの頭脳戦が展開されるかのような雰囲気だったけれど、実際にはもうちょっとマヌケな感じで、あれよあれよと言ううちに物語が進んでいく。けっこうキツめのブラックさと、スットボケた味わいが、いかにもコーエン兄弟らしくていい感じ。
登場人物もまたクセのある人物ばかりだけれど、コーエン兄弟作品としては、なんかもう一捻りあっても良かったかもなぁ。トム・ハンクスはキャラを作り過ぎちゃったかもね。
傑作とまでは言わないけれど、手堅い面白さの佳作である。

ところでバリー・ソネンフェルドって、いつの間にやらコーエン兄弟の映画まで製作する人になっちゃったのね。昔はコーエンの撮影担当だったのに…。

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2004.05.15

5/15 『八つ墓村』(古谷一行TV版)

レンタルビデオで『八つ墓村』(古谷一行版)を観る。

物語は知ってる人も多いと思うので割愛するが、これまたマイブーム進行中の池広一夫監督作で、78年に放送されたTBSのドラマ(全5話)。多分中学生の時に観てるはずなんだけど、記憶が薄れてるなぁ。
主役の寺田辰弥に荻島真一、美也子に鰐淵晴子、春代に松尾佳代、警部に長門勇、アタマに電灯を縛りつけて銃と軍刀で村人を惨殺しまくる狂人・多治見要蔵と久弥の2役は中村敦夫てな配役。当時、劇場版の渥美清=金田一にモーレツな違和感を覚えたので、古谷一行や石坂浩二の金田一は実に安心して観られる。狂人・要蔵役は、逆に劇場版の山崎努のインパクトが夢に見るほど強すぎて、中村敦夫じゃあちょっと迫力に欠ける。鰐淵晴子は山村には似つかわしくない感じの美人だが、それゆえに村で浮いている感じが強く出ていて良いのかも知れない。

今回は、池広テクを見直したくて借りてきたのだけれど、そーゆー意味での見せ場は正直あまり多くない。
家の因習について語る春代と辰弥の場面で、手前にアゴと額が切れるほどのドアップの松尾佳代、奥にフルサイズの荻島真一が映っている、全部にピントが合った1ショットが地味にトリッキー。松尾佳代の顔の横に微妙に歪みがあるので合成か、あるいは特殊なレンズを使っているんだと思うが、一体どうやっているんだろう。昔、アレハンドロ・アグレスティの『ルーバ』で同様のカットがあったけれど、アレは真っ二つにぶった切ったレンズを使ったと言っていた。ホントかなぁ?
あとは回想で、郵便局から出てくる鶴子を真俯瞰の引きの画で捉えたショットや、真っ青や真っ赤に染まる障子に浮かぶシルエットなどが、いかにもな場面だろう。

飽きずに観れるし、堅実な作りではあるのだけれど、第4話と最終話の間で、時間と場所の扱いが非常にずさんになってるのは、ちょいとズルイよね。見直すと発見があるかと期待してただけに、ちょっとガッカリだなぁ。

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2004.05.04

5/4 『六月の蛇』

レンタルDVDで『六月の蛇』を観る。【ネタバレあり】

潔癖症の夫(神足裕司)とセックスレスの生活を送っているりん子(黒沢あすか)。彼女は「心の健康センター」電話相談室に勤めている。ある日、彼女は勤務先で自殺予告の電話を受けるが、電話の相手(塚本晋也)を説得し、自殺を踏みとどまらせた。数日後、彼女のもとへ1通の封書が届いた。中には彼女の自慰行為を盗撮した写真と携帯電話が入っていた。そして、その携帯電話に謎の男から電話が入る。男は彼女が自殺を止まらせた男だった。そして男は写真をネタに彼女を脅迫し、恥辱的な行為を要求するが…。

いかにも塚本晋也監督らしい変態アート映画だ。
繰り広げられるのは、盗撮、覗き、自慰、ノーパン、ストーカー、バイブと、言葉が並ぶだけでも変態チック。だがそんな変態な要素が、ブルーのトーンのスタンダード・サイズのモノクロ映像で塚本晋也がまとめあげると、なんだか限りなく美しい。ほぼ全篇に渡って降りしきる雨が、またその美しさを強調する。
いつもならガンガンと鳴り響くBGMも抑え目で、肉体の変容も最低限(乳癌という要素のみ)で、いびつにねじくれる身体も登場しない。アプローチはいつもの塚本作品とは全く違うようでいて、それでいてキッチと塚本ワールドになっている。
『鉄男』みたいなパワフルな作品も好きだが、この静かなトーンも悪くない。

役者は、黒沢あすかと神足裕司、塚本晋也の3人以外はほとんど印象に残らない。黒沢あすかの凛とした雰囲気は、いかにも塚本作品のヒロインである。そしてコータリ。恐ろしくヘタクソな芝居だが、不思議なことになぜかこの映画ではこれでいいように思えてしまう。

すれ違う夫婦と、その生活に割り込んでくるストーカー。そしてそのストーカーが、皮肉にも夫婦のあり様を救うことになる。実際にこんなことが起きるかどうかと言えば、恐らく起きないだろう。電話と郵便を通じてコミュニケーションをしてくるストーカーに、最近身近に居るメールでしかコミュニケーションできない人々を思い出し、ちょっと寒い気持ちにもなった。彼らも、この映画のストーカーみたいに、だれかのコミュニケーションの役に立つことがあればいいのだが、まぁそんなこと起きないだろうな。

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2004.04.29

4/29 『レイジング・ケイン』

なんだか無性にデ・パルマが観たくなり、DVDで『レイジング・ケイン』を観る。

92年劇場公開時に観て以来だから14年振り。すっかり忘れちゃってたけど、こんなだったっけ?ムチャな話だなぁ(笑)。
幾つかの場面-----例えば次々と人格が現れるジョン・リスゴーの尋問とか、クライマックスとか-----は強烈に覚えているのに、なんだか全体の記憶が薄い。それに、強烈に覚えていたはずのクライマックスも、画面がスプリットされてたような錯覚をしてたし…って、それじゃ全然覚えてねぇぢゃねえか(笑)。
それにしても、デ・パルマと組んでたこの頃のジョン・リスゴーは、実に良いねぇ。オドオドした既知外をやらせると天下一品だ。世間様がこの映画を評価しなくっても、オレは好きだ。
イキオイで、久々に『愛のメモリー』も観ちゃおうかな。

デ・パルマの次回作、『ブラック・ダリア』(ジョッシュ・ハートネット、スカーレット・ヨハンソン、マーク・ウォールバーグ)はどうなってんだろう。先日の『ファム・ファタール』が久々に良かったから、デ・パルマ信者としては期待したいところなんだが。

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2004.04.27

4/27 『黄泉がえり』

借り物DVDで『黄泉がえり』を観る。【思いっきりネタバレしています】

阿蘇のとある田舎町で、死んだはずの者が次々と帰ってくる。人々はその再会をに戸惑いながらも喜んでいた。厚生労働省の職員、川田平太(草薙剛)は、故郷で起った謎の現象を解明するため現地に赴き、そこで死んだ親友のフィアンセだった橘葵(竹内結子)と再会する。葵は川田の調査に協力しながら、フィアンセの“黄泉がえり”を待ち望み始めるが…。

なんだか無性に悔しい気持ちになった。
黄泉がえった人々が帰ってきても、ほとんどの人は驚きも恐怖もせずに受け入れてしまう。葬式に現れた故人には流石に人々も驚くが、病院での検査はあっても、棺桶は誰も開けてみないらしい。黄泉がえる理由は、“強い想い”と言う漠然としたものでしかなく、森に開いた穴が何なのかも、そこから送られる信号の意味も説明がない。黄泉がえりの人々が、なぜエリアから出ると消えるのかも分からない。思わせぶりなRUIと男が、一体なんだったのかも分からない。これだけの大規模な死者蘇生(?)があっても、街はいたって平穏なままなのも不思議だ。
黄泉がえりの人々のそれぞれのエピソードは散漫で、もっと深く突っ込めそうなのに、あまり深く描かれない。その割には2時間を越える長尺だし…。竹内結子が、実は自分で気付いていない黄泉がえりだったって、どこかで観たようなネタが最大のサプライズなんだが、バラすタイミングがちょっと早過ぎる。
ハッキリ言って、脚本も演出も穴だらけで突っ込みどころ満載だ。
こんなにダメダメな映画なのに、なんだかグッと来ちゃったことが悔しくて仕方がない。割と好みのタイプの竹内結子が、非常に好演してたからってことが大きいとは思うけれど、まさか目頭が熱くなってしまうなんて。チクショウ!
竹内結子以外では、意外な頑張りを見せたのが極楽トンボの山本。上手くはないが、好感が持てる芝居だ。気になったのは石田ゆりこ。芝居自体は無難なんだけど、髪型が竹内結子と被っててなんか印象が弱いなぁ。

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2004.04.21

4/19 『若親分喧嘩状』

レンタルビデオで『若親分喧嘩状』を観る。

大正初期。上海の裏町で、謎の男たちから蒙古のトクーズ姫(江波杏子)を奪還し、日本へ連れ去った南条武(市川雷蔵)。トクーズ姫は帝国陸軍過激派が利用しようとしていたが、武はアジア平和が乱されることを恐れ、彼女を木島剛(三島雅夫)の許に預けた。久しぶりに日本に帰った武は、父辰五郎の兄弟分であった横浜の高遠弥之助(北龍二)の客分として、世話になることになった。
しかし、新興やくざ猪之原(内藤武敏)は、高遠と武のことが気に入らず、様々な嫌がらせをする。そしてまた猪之原は、総会荒しと株の買占めで物産会社や海運会社を次々と乗取り、阿片密輸で横浜を牛耳ろうとしていた…。

雷蔵&池広一夫の『若親分』シリーズ第3弾。
なんだか今回の物語は、日活アクション風。だけど、そこはそれ大映だから、“憂国の士”だとか、軍部の陰謀だとかが絡んでみたり、なにか全体的に重く真面目なトーンになっている。どうせ日活調なら、雷蔵も旭や錠みたいな軽いノリの芝居をすれば良いのに。内藤武敏の悪役っぷりだけは、そのまま日活に移籍しても違和感なさそうではあるが。

さて見所は、シリーズ3作目にして既にパターンが確立されている感のある、“雷蔵VS多人数”の圧倒的ハンディキャップ・バトル。今回は倉庫を舞台にしており、粉袋を斬って煙幕代わりに使ったり(これは前作ではダイナマイトの爆煙、1作目での蒸気機関車の煙を踏襲している)、倉庫に置かれた荷物の影からやぶから棒に襲い掛かったりと、まるっきりゲリラ戦状態。卑怯な悪に1人で立ち向かうには、これくらいしなけりゃならんってことだろうが、なんだかあんまりにも破れかぶれで、任侠の決闘シーンらしくはない。とは言え、倉庫のキャットウォーク(?)に上がって闘う雷蔵を下からあおって撮った立体的なショットなどは、このゲリラ戦ゆえに出来る名場面である。
また、毎度のことながら縦位置の構図が鋭く、狭い水路で高遠が猪之原組の刺客に殺られるシーンの緊迫感は、あまり他で観たことがない。

映画的には今ひとつだけれども、池広節健在なのでまあいいか。

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2004.04.17

4/17 『若親分出獄』

レンタルビデオで『若親分出獄』を観る。

親の仇、太田黒を殺して下獄した大濱の若親分・南条武(雷蔵)は、大正天皇御大典の恩赦で六年振りに出獄した。だが武のいない間に、大濱は中新門組が仕切る土地へと様変わりしていた。そして、将来を誓った京子(浅丘雪路)も、中新門組の後ろ盾となっている政界の実力者、堀越伝三郎に囲われていた。武はヤクザ稼業の虚しさから、堅気の口入れ屋を始めようとするが、中新門の横車を押すやり方に耐えかねて…。

市川雷蔵主演、池広一夫監督による『若親分』シリーズ第2弾。
このシリーズ、つまらない訳ではないのだが、どうにも真面目過ぎていまひとつ面白みに欠ける。雷蔵はずっと苦い顔をしたままで、軽妙だったり、お茶目だったりする場面がほとんどない。演出的にも、池広らしい意外な映像やテクの見せ場はなく、手堅く作られている。芝居にも演出にも遊びが少ないのだな。
雷蔵&池広の『かげろう侍』『影を斬る』のような、軽妙なノリの映画を何本も観た後だと、どうにも物足りない。
ただ、最近そういう作品を多く観たからそんな風に思うだけで、元々オレが持っていた雷蔵に対するイメージは本シリーズの方が近い。『ある殺し屋』シリーズとかの雷蔵もこの作品のイメージに近く、笑わない役柄だしな。でも、オレはもっとチャーミングな雷蔵が観たいなあ。

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2004.04.13

4/13 『若親分』

レンタルビデオで『若親分』を観る。

明治末期。日露戦争後の戦勝気分に人々が酔っているある日、南条組の親分辰五郎が何者かに殺された。その様子を目撃した車曳きの三吉は、犯人は滝沢組の者だったと証言をした。全国の名だたる親分が集った葬儀に、1人の男がやって来た。それは辰五郎の一人息子で、海軍少尉となった武であった。武は現在の地位を捨て、南条組二代目を襲名した。
武は、滝沢組に対してたった一人で果たし合いに望み、滝沢巳之助の右手を斬りおとして父の恨みを晴らす。気風のよさと漢気で名を上げた武だが、彼を取り巻く陰謀が渦巻いていた…。

池広一夫監督、市川雷蔵主演による『若親分』シリーズ第一弾。
ひどく真面目で正攻法の任侠物である。曲がったことを一切しない、真面目で漢気の塊みたいな若親分を、雷蔵は非常に好演しているが、真面目すぎてちょっとつまらない。もうちょっと軽妙さがあってもいいのにね。
その真面目な物語を後押しするかのように、本作の池広監督はスクエアなカメラワークで押して行く。やたらにシンメトリーにこだわったアングルが多いのだ。トンネルを中心に据えて、その靄に包まれた奥から現われる人力車、葬式での雷蔵の登場シーン、襲名披露の雷蔵を中心とした大広間など、ポイントポイントでガチガチのシンメトリー構図を使っている。だが、そんな堅い構図であっても、非常に奥行きを強調した画作りになっているところがいかにも池広流。最大の見所はクライマックスの大田黒組との出入りシーン。昨晩観た『沓掛時次郎』同様、圧倒的に不利な1対多人数での戦いを強いられる雷蔵。だが、この戦いの場所が駅の裏手になっているところがミソなのだ。手前に列車の車輪や車両連結部などを引っ掛けたアングル(後年の実相寺昭雄的な画作り)や、蒸気機関車の煙に乗じて襲い掛かるやくざたちを、バッタバッタと斬り倒す雷蔵など、すこぶるカッコイイ。特に後者は、画面が時に煙で見えなくなり、その煙が晴れた一瞬に雷蔵たちの姿が見えるなど、実にダイナミックである。

雷蔵のことを慕う朝丘雪路、三波春夫の浪曲師、三条組の若頭に成田三樹夫、敵対する大田黒組組長に佐藤慶 、車曳きに山田吾一、滝沢組組長に石黒達也と、出演俳優もなかなか豪華。佐藤慶はその爬虫類っぽい芝居で実に適役だ。

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2004.04.11

4/11 『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』(日本語吹替版)

シネマミラノで『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』(日本語吹替版)を観る。

バックス・バニーに人気を奪われ、ワーナーの女副社長ケイト(ジョナ・エルフマン)からクビにされたダフィ・ダック。彼はひょんなことから、スタジオで警備員をやっているスタントマン志望のDJ(ブレンダン・フレイザー)の自宅に行くことに。DJの父は、有名なスパイ役の俳優ダミアン・ドレイク(ティモシー・ダルトン)だったが、実は本当に諜報部員で、絶体絶命の危機に遭っていた。父を救出するため、DJはダフィと共にラスベガスへ向かうが…。

しまった!朝イチの回は吹替え版だったのか!おまけに3時過ぎの回から『ラスト・サムライ』になってるし、なんて不遇な扱いなんだろう。
でも、この内容じゃ仕方がねぇか。
オレは相当ツボに入って面白かったよ。だけどコレ、普通の親子連れが観に来ても、何がナニやらサッパリだろうからなあ。なんてったって監督がジョー・ダンテだからねぇ。自分のヲタク趣味全開で、ヤリタイ放題の映画だもん。
カートゥーンネタの数々ももちろんだけど、“エリア52”って研究所のシーンなんて、アレな人ぢゃなければ全く面白くない。『禁断の惑星』のロビーや、『宇宙水爆戦』のメタルーナ・ミュータントが一番分かり易いネタだが、『惑星Xから来た男』だの、『顔のない悪魔』、果ては『ロボット・モンスター』に至っては、一体誰に向けて作っているのか?もちろん同好の士に向けてなんだろうが、それをファミリー・ピクチャーで堂々とやってのける根性が凄い。こんなんやってると、また干されちゃうのにね(笑)。

それにしても、カートゥーン・キャラと共演して、こんだけ違和感のない俳優ってのもなかなか居ないね。もちろんブレンダン・フレーザーのことさ。『モンキー・ボーン』の時もそう思ったけれど、今回もダフィ・ダック&バッグス・バニーと同フレームで絡んでも、全く不思議な感じがしない。実に稀有な俳優だ。
その他脇役も、ティモシー・ダルトンのセルフパロディとか、いつものごとくテンションの高いスティーブ・マーティン、ワーナー兄弟を演じるいつもの双子スタントン兄弟、毎度お馴染みディック・ミラー、これまたセルフ・パロディのケヴィン・マッカーシー(1人だけモノクロ出演!)にピーター・グレイブス、なぜか『バットマン』を監督しているロジャー・コーマンと、無意味に楽しい賑やかさ。昔、ツルモトルームの『スターログ』を買ってたような人にしか嬉しくない豪華キャストだぜ。
ああ、なんか『グレムリン2』が観たくなってきた(笑)。

DVDが出たら原語版で見直そう!(買うのかよ!?)

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4/10 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』

新宿ピカデリーで『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』をやっとこさ観る。

ヘルム峡谷の戦いに辛くも勝利したローハン。サルマンもアイゼンガルドの塔に封印された(その説明だけで終わりかよ!)。しかしサウロンは、ゴンドールにより強大なオークの軍勢を送り込んだ。一方その頃フロドとサムは、ゴラムを連れモルドールの滅びの山を目指していた。しかしフロドは、指輪の力により心身ともに疲弊の極みにあった…。

完結篇は完結にふさわしく3時間23分!飽きはしないけど、やっぱ長ぇよ。
…とは言え、オレはシリーズの中ではこれが一番好きかな。あざといと言えばあざといんだが、死者たちを連れて戻るアラゴルンとか、滅びの山で倒れたフロドに話しかけるサムとか、グッと来るポイントが色々とあって、握り拳作ったり、目頭熱くしたりとなかなか忙しい。そして、何よりもこれで完結だってところが大きいよね。

それにしてもフロドが不甲斐ない。指輪の魔力の影響を受けているのは分かるけれど、なんだかサムばっかり活躍してるぞ。原作でもこんなに情けないのかい?

とりあえず、エクステンデッド・バージョンのDVDが一体何時間になるかが気になるところ。

まぁ、もう皆さん観てるだろうし、色んなところで語られてるので、今更書くこともあんまないのだが、ちょいと感想でした。

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2004.03.25

3/25 突如『WONDER WALL』を思い出す

仕事の話なので詳しくは書けないが、今日の会議の席でのこと。

進行役 「なにか質問はありますか?」
オレ   「えーと、これはなぜ○○なんでしょうか?」

目の前50cm位の何もない空間を、まるで何かが存在するかのように見つめ、眼球すら微動だにしない担当プロデューサー。

なんてスゴイ知らんぷりなんだ!

と、“心の中心でツッコミを叫んだけもの”になったところで思い出した。
これって植岡喜晴監督の自主映画、『WONDER WALL』の台詞じゃん。
この映画の中で、自分に都合が悪いことはまったく聞こえない振りをする「監督」なる登場人物が居て、それを見た別の登場人物が前述の台詞を叫ぶ。
この場面と、拗ねて殻に引きこもる(本当に繭だか卵だかの中にこもってしまう)「監督」を外に出すために、
「♪出でませカントク、出でませカントク…♪」
と呪文のように唱えながら、周囲を回る場面。
なにせ20年以上も前の8mm映画だし、ほとんど覚えてないが、この2つだけは何故か強烈に心に残っていたらしい。

それにしても、これまで会議の席でこんな台詞が浮かんだことはない。


なんてスゴイ知らんぷりなんだ!

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2004.03.07

3/7 『レジェンド・オブ・メキシコ』

新宿ミラノで『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』を観る。

マルケス将軍によるクーデターが、着々と進行しているメキシコ。CIA捜査官サンズ(ジョニー・デップ)は、情報屋(チーチ・マリン)から、ギターを持った伝説の殺し屋エル・マリアッチに関する情報を入手した。彼はマリアッチを雇い、マルケス将軍とマフィアのバリヨ(ウィレム・デフォー)の暗殺を依頼するが…。

ご贔屓監督、ロバート・ロドリゲス最新作は、あの『エル・マリアッチ』の第3弾。
オレは、1作目には思い出とかなりの思い入れがあって、2作目の『デスペラード』も1作目ほどではないけれど好きな映画である。そして今回は、カルロス・ガラルドが出演していないものの、第2作のバンデラス、ハエック、トレホ、チーチに加え、ジョニー・デップにウィレム・デフォー、ついでにどーでもいいけどミッキー・ロークとエンリケ・イグレシアスまで出る。もうこんなウハウハの、夢みたいな映画があっていいんだろうかってくらいのもんだ。
でも、公開が近付くにつれ、なんだかあまり芳しくない評判が聞こえてくる。
でもいいのさ!オレはきっと好きだからっ!と、そんなウワサなんて全く気にしてなかった。
そして、公開2日目の今日、ウキウキと劇場に向かった。

…………なんでこーなっちゃうのかなあぁぁぁっっっ!!!

シンプルな物語、小気味のいいアクション、ちょっとバカなノリ、無意味にイカすガン捌き、それを盛り上げるラテンなギター!
それがこのシリーズの信条なんぢゃないのっ!?

【ネタバレアリ】
最大の難点は、物語が不要に入り組んでて、キレが恐ろしく鈍くなってることだよ。
大物悪役がマルケス将軍とバリヨの2人居るから復讐譚が曖昧だし、ミッキー・ロークとFBI捜査官ラミレスのエピソードなんて全く要らないし、AFN捜査官のネェちゃんに意味ないし、ジョニー・デップのウェイトが大きいから根幹の流れが散漫になってる。ヘンに大物俳優が増えた分、なんだか話がどんどんとっ散らかっちゃったんだろうけれど、要らない枝葉が多過ぎだよ。で、要らない要素が増えたから説明しなけりゃならないことが増えて、台詞も大幅増。これが映画自体のスピードを、さらに減速してるんだよな。
CIA捜査官が、クーデター阻止と横領を企ててマリアッチを雇ったら、ターゲットがマリアッチの彼女を殺した犯人だったんでマリアッチが復讐に燃え上がる。これだけで充分でしょーが!

冒頭、チーチ・マリンがエル・マリアッチの伝説を語るシーンのアクションが、バカバカしくも無闇にカッチョよかったので、「おっ!やっぱりバンデラスもハエックも、ロドリゲスが撮った時が一番イカすぜ!」なんて思ったのになぁ。確かに、小ネタや場面によってはいいところもあるし、笑えるところ(『タイタンの戦い』ランチボックスとか)もあるけれど、期待してたものには程遠い。なんだかモーレツにガッカリ。

『マッドマックス』『エイリアン』も、他にも一杯あるけど、シリーズものは3本目がホントに鬼門だな…。

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2004.02.21

2/21 『リディック』

先日、『リディック』の予告編を観た。

知る人ぞ知るB級SF映画の快作、『ピッチブラック』のスピンオフ企画。でもまさか、170億円も掛けた大作になってるとは思いも寄らなんだがね。あの小技の効いたB級っぽさが良かったのだが、超大作になってもデヴィッド・トゥーヒーは作品をコントロールし切れるのか!? 頑張ってくれいっ!

で、ココログを適当に回ってたら、「Peach Style」と言うところに突き当たる。どうやら現役女子高生のBLOGらしいのだが、映画の趣味がなかなか面白い。
ジジィくさい言い方だが、最近の若い人は映画好きでもあんまりスタッフに拘らない人が多いと思ってたので、「制作は映画「ラスト サムライ」を手がけたスコット・クルーフ、ヴィン・ディーゼルも携わってるようです。。」なんて書いてあるのを見ると、なんだか嬉しい。

女子高生侮りがたし(笑)。
「腐女子」も毎日面白いが、これからはここもリストに入れとこう。

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2004.02.17

2/17 『嗤う伊右衛門 ETERNAL LOVE』

ヴァージンシネマズ六本木ヒルズ4で『嗤う伊右衛門』を観る。【ネタバレアリ】

父の形見の業物をも売り払うほどの貧乏浪人、伊右衛門(唐沢寿明)。彼は仕官することなど考えず、無欲に日々を送っていた。そんな彼が、御行の又市(香川照之)と乞食按摩(六平直政)から民谷家への婿入り話を勧められる。民谷家にはお岩(小雪)と呼ばれる、病に冒されて顔の右側が醜くただれた一人娘がいたのだ。お岩はその醜い姿を人々が疎んじているのは知りながらも、毅然と生きていた。そして2人は祝言をあげるが…。

四谷怪談を京極夏彦が新解釈で描いた原作(読んでいないのでよく分からんが)を、蜷川幸雄が監督した作品。
いかにも演劇畑の監督作らしく、俳優の演技は舞台調。中でも唐沢寿明と六平直政、池内博之にその傾向が強く、ちょっと鼻に付く。まぁこれは仕方がないにしても、映画的なカット割やアングルで創られているのに、演出もこれまた舞台調になっている。例えば物語序盤で、画面をオレンジ色に染まった景色の中を歩く場面がある。恐らくフィルター処理だと思われるのだが、何故かオレンジの照明をあてたかのような印象を受ける。なぜそう感じるのだろう?多少は先入観もあるとは思うが、それだけではない。実に不思議である。

小雪はここのところ、『ALIVE』『ラストサムライ』、本作と立て続けに観ているが、なんだか不思議な役者である。まぁ『ALIVE』は映画の出来がナニなこともあって良いとこなしだったけれど、時々凄く魅力的だったり、逆になんだか凄く素人臭い芝居を見せたりする。顔立ちは好みではないのだけれど、今後がちょっと注目の女優さんだ。

さて、本作でとても驚いたのは、全く予想しなかったほどのスプラッター描写があることだ。
鮮血が飛び散るのはもちろんのこと、顔に短刀を突き立て皮をむしる描写や、腸が出ちゃうような場面まである。また、伏線が張ってあったとは言え、クライマックスの悪趣味さに、そばの席に座っていた中年女性は飛び上がっていた。もちろん、ホラー映画も好きな人なので、飛び上がったりはしないけれど、まさかこんなに血の出る映画とは思っても見なかった。

睡眠不足気味だったので、途中睡魔に襲われることを予想していたけれど、全くそんなことはなかったのは、それなりに面白かったと言うことなのだろう。
ただ、ラストカットの意味は、どう取ればよいのかちょっと判断がし難い。
「…そして2人の愛は永遠でした」
と言うことなのだろうか?そんな単純なことではなく、もっと何か意味があるのか?う~む。

ところで、ヴァージンシネマズ六本木ヒルズで映画を観たのはこれが初めて。THXシステムのせいなのか、映画館の設計のせいなのか、それとも映画の音響設計のせいなのか判断が付きにくいのだが、やたらに音が回りまくる映画だった。

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2004.02.13

2/13 『ラスト・サムライ』

新宿ピカデリー1で『ラストサムライ』を観る。

明治維新後、日本政府は西洋式の軍隊を作ろうとしていた。そして、南北戦争の英雄オールグレン大尉(トム・クルーズ)を軍隊指導のため招聘した。彼の育てた未熟な軍隊は、勝元盛次(渡辺謙)率いる反乱軍討伐に出陣するが、あえなく返り討ちに会う。そしてオールグレンは、勝元に捕えられ彼らの村へと連れて行かれたが…。

説明の必要もないほど大ヒット中の映画。
全然期待してなかっただけに、オレは相当面白かった。

「あんな日本はウソだ」と言う意見も多いようだ。
街並みがヨーロッパみたい、山や植物が日本に見えない(まぁ中つ国ですからねぇ)、日本にはあんなに巨大な富士山はない、さらにはそんな話や設定はあり得ないに至るまで、何か皆さん日本の考証にひどくうるさい方たちになっているようだ。
確かに間違いやツッコミどころは満載だけれども、むしろよくここまでやったと褒めてやるべきでしょう。
古くは『レッドサン』の頃から、『ベストキッド』『ハンテッド』、さらに『コンタクト』『パール・ハーバー』『キル・ビル』etc…とメチャクチャな日本観の外国映画なんていくらでもある訳で、そんな中で、これくらい真正面から、少なくとも日本に敬意を払って(まぁ『キル・ビル』も別な意味で敬意を払っていたけれど)作ってる映画はなかなかない。外国人が作った日本の時代劇ってトコで、もう一種のファンタジーなんだから。
この日本観がダメだと言う人は、『ハンテッド』を観なさい、『ハンテッド』を。走行中の新幹線の中で、先頭車両から一般客を惨殺しながら進んでいく夏木マリ率いる忍者軍団と、それを最終車両から弓と刀で迎え撃つクリストフ・ランベール&原田芳雄&島田陽子!
おっと、話が逸れた。
きっと皆さん、日本製ヨーロッパ調RPGの世界が、海外でどれほど奇妙に思われてるか、知らないんだろうな。

渡辺謙と真田広之、福本清三は、噂通りの好演。抑えた演技が素晴らしい。
またアクションに関しても、真田が落馬しながらそのまま殺陣に入るワンカットは鳥肌モノだ。
オレ的には、あんまり誰も褒めてないけど、実は非常に美味しく、印象的だったのが菅田俊。『キル・ビル』でもヤクザ会議に出席していたけれど、本作の方が地味ながら存在感を残している。
トム・クルーズは最近の彼の映画に比べれば、“オレ様ってカッコイイだろ”ぶりが少なく好印象。お気に入りのビリー・コノリーがパッとしないのが残念だったか。

『魔界転生』とか『あずみ』とか、最近の日本製時代劇のとんでもないツマラナサと比べれば、上質な時代劇エンターテインメントである。細かいことにこだわってこの映画を楽しめないのは、勿体無いと思うのだけどなぁ。

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2004.02.06

2/6 『ロード・オブ・ザ・リング/2つの塔 エクステンデッド・バージョン』をやっと観る

DVDで『ロード・オブ・ザ・リング/2つの塔 エクステンデッド・エディション』をやっと観る。

もちろん劇場版は観てるのだが、『王の帰還』を観る前に復習をしておかねばと思った次第だ。
だけどさぁ、コレってテンポ悪くない?色んなシーンが40分以上も増えて-----と言っても、劇場版を観てから随分経ってるもんだから、正確にどのシーンが増えたと指摘できない自分が悲しいが-----見所も大幅増量なのは分かるけど、全体にモッサリした映画になっているように思う。
例えばヘルム峡谷での大戦闘。ここはエルフの援軍到着、大乱戦、ガンダルフの帰還、エント族大暴れと、見直してもやはり燃えるシーンではあるのだけれど、劇場版ではもっとキビキビしていたような気がする。
なんてったって223分……って、3時間43分もあるのかよ!
劇場版を観た時には「エクステンデッド・バージョンを観たい!」と思ったが、いざ長い方を観てみると「ちょっと長過ぎ」だなんて言うのは、ワガママかねぇ。

今回は日本語吹替え版で観たのだが、やはりクリストファー・リーは家弓家正が良い。
『SW/EPII』のカウント・ドゥークーを吹替えた羽間道夫よりも、こっちの方がハマルと思っているのだが、いかがだろう?

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2004.01.25

1/25 『リクルート』

丸の内ピカデリー2で『リクルート』を観る。

MIT主席のジェイムズ・クレイトン(コリン・ファレル)は、DELLコンピュータから是非来てくれとリクルートされている優等生。そんな彼の前に、ウォルター・バーク(アル・パチーノ)が現れた。バークはCIAの訓練施設の教官でリクルート担当だった。ジェイムズは悩んだ挙げ句CIAに就職し、訓練生となるのだが…。

アル・パチーノの暑苦しく濃い芝居と、最近勢いのあるコリン・ファレルの濃い眉毛が激突するサスペンス。
CIAの訓練ってのが、本当にここまで非人道的なものなのかどうかは知らないが、どこからどこまでが訓練で、どれがテストなのか。どれが本当で、どれがフェイクなのか。それが分からない故のサスペンス。非常にスリリングで飽きさせないのだけれど、最後まで観るとアレレ?ってな感じ。何も考えないでれば、ドンデン返しに次ぐドンデン返なのだが、よくよく考えてみると何かおかしい。
なぜバークはあそこまで手の込んだことをしたのか?そして、そんな手の込んだムダなことする必要があったのか?
それまでの展開が面白かったので、ポンッ!と膝を打つつもりで上げかけていた手が、クライマックスでで空振っちゃったみたいな感じだ。これって、同じロジャー・ドナルドソンの『追いつめられて…』を観た時にもあったような気がする。この人の映画は、何かツメのドンデン返しがマズくないかい?
同監督の天下無敵のバカ災害映画『ダンテズ・ピーク』のバカっぷりは好きだけどね(笑)。

音楽はパトリス・バデルトだが、なんだかタンジェリンドリームみたいな“チャカポコ感”が懐かしい。

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