2006.05.08

4/26 『トム・ヤム・クン』

シネマミラノで『トム・ヤム・クン』を観る。

カーム(トニー・ジャー)と父は、タイの田舎の村で象と一緒にのどかな暮らしを送っていた。象を国王に献上することは、彼らにとって最大の栄誉であった。ところが、献上するための2頭の象が、動物密輸組織によってオーストラリアへと奪われてしまった。カームは、家族同然の象を救うため、単身オーストラリアへと飛ぶが…。

『マッハ!!!!!!!!』のトニー・ジャー主演によるムエタイ・アクション映画。

お話は前作同様、あって無きが如し。
前作が仏“像”を取り返す話で、今回は“象”を取り返す話。「イ(ニンベン)」が付いてるかどうかだけの違いでしかない。全編を通じてトニー・ジャーは、「ボクの象はどこだ?象を返せ!」って台詞ばっかり。

もちろん物語に見所なんて無い(と言い切る)。
トニー・ジャーのアクションを観たくて、映画館にやって来た観客を裏切らない物凄さ。
チャオプラヤ川でのボートバトル、Xスポーツ小僧どもとの対決、カポエラ&剣術&カンフー使いとの3連戦、螺旋状の塔を登りながらの4分間ノーカット連続バトル、45人連続骨折り、レスラー&オカマの鞭使い戦等々…と、110分間戦いっぱなし。
どこもかしこも、前作よりも凄いことをやってるのに、初めてトニー・ジャーの技を見た時のインパクトがデカ過ぎたため、今回はそこまでの驚きがないのが残念。『マッハ!!!!!!!!』が凄過ぎたからねぇ。
さらに難を言えば、4分間ノーカットバトルがちょっと残念だった。4分間闘い続けるアクションは驚きなんだけど、4分間戦い続けるために、前半からスピードが抑え気味。トニー・ジャーの凄さのひとつは、速さとジャンプ力にあるのに、それを押さえちまっちゃあ、意味がない。カット割ってもいいから、ハイスピード&驚愕滞空時間バトルをもっと見せて欲しかった。
もうひとつの見せ場のカポエラ使い戦は良かったんだけど、そのまま燃える寺院で連続で戦うのは面白みに欠ける。予算の都合もあるんでしょうが、ステージは変えて頂いたほうが良かったですな。

なんにせよ、トニー・ジャーを堪能できたから、これはこれでOKだ。

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2006.03.27

3/21 『TOMMY/トミー』

レンタルDVDで『TOMMY/トミー』を観る。

父親が殺されるのを目撃したことをきつく口止めされた少年トミー(ロジャー・ダルトリー)は、それがトラウマとなり三重苦=視覚・聴覚・会話を閉ざしてしまう。母親(アン・マーグレット)は息子を必死に直そうとするが、何をしても彼の感覚は戻らない。そしてある日、彼はピンボール台に触れたことで、天才的ピンボーラーになるが…。

ミュージカル版を観たせいで、すっかり忘れていた映画版が観たくなってレンタルして来た。
思った以上に忘れてるなぁ。

ミュージカル版との最大の違いは、映画版=殺されるのが父親、ミュージカル版=殺されるのが浮気相手(いや、旦那が戦死したと思ってたんだから、浮気ではないんだが…)ってこと。これって小さい変更のようで、実は意外と大きな変更かもしれない。トミーの回復に対する献身度が、実の親と他人では全く違う。義父役のオリヴァー・リードが腹黒そうな顔してるから、特にそれが際立ってしまい、看病する姿も何かウラがあるように見えてしまう。
それ以外では、ミュージカル版は台詞が有るけど、映画版は全て唄だけってことかな。
まぁ、基本的に一緒だ。どっちを観ても、なんでトミーが回復するのかはなんとなくウヤムヤのまんまだ。

フーが好きだったり、エルトン・ジョンやエリック・クラプトン、ティナ・ターナー、そしてジャック・ニコルソンが好きならOKだろうし、そうじゃない人は苦痛なだけかもしれないなぁ。

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2005.07.13

7/13 『デンジャラス・ビューティー2』

機内映画で『デンジャラス・ビューティー2』(吹替版)を観る。

ミス・アメリカ・コンテスト爆破予告事件を解決したFBI捜査官グレイシー(サンドラ・ブロック)。以来、実際の捜査にはあまり関わらせてもらえずに、FBIの広告塔となっていた。そんなある日、ミスコンで仲良くなったミス・アメリカが何者かに誘拐されてしまった。グレイシーは、フラー捜査官(レジーナ・キング)と共に独自捜査を開始するが…。

1作目も機内で観たんだったなあと思い出す。これまたユルユルのコメディ。

前作は、捜査のためにミスコンに参加することになったFBI捜査官って設定の面白さがあった。だが今回は、ミスコンで有名になったが故にFBIの“お飾り”になってしまった捜査官の物語だ。新たに黒人女性捜査官フラーが加わり、一種のバディ・ムービーになっちゃいるが、これがどうにもハジけない。フラーのグレイシーに対する反目も、単にちゃらちゃらしてる女が気に入らないってくらいのことで、あんまり実がない。だから2人の争いにも意味が出てこない。なんとなく気に入らないなんてことは、実生活ではよくあることだけど、映画なんだからもうちょっとハッキリと語ってくれないと、感情移入も出来んよね。予想通り、険悪だった2人が段々とお互いを認めて、最後は仲良しになる。あんまりにもお決まりの展開なんだよね。
元々前作もいまひとつであはあったが、これじゃあねぇ…。

前作同様、ウィリアム・シャトナーが出演。ついでにトリート・ウィリアムズも出ているが、観終わるまで気付かなかったよ…。

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2005.07.09

7/9 『ダニー・ザ・ドッグ』

新宿ピカデリー3で『ダニー・ザ・ドッグ』を観る。

ダニー(ジェット・リー)は、高利貸しのバート(ボブ・ホスキンス)に飼われていた。彼は首輪をはめられ、感情もなく目の焦点さえも合わず、バートの命令にのみ従う文字通りの“番犬”であった。だがある日、盲目のピアノ調律師サム(モーガン・フリーマン)と出会い、徐々に人間らしさを取り戻し始めるが…。

ジェット・リーの念願の企画だそうだが、どうなんだい、コレ?
まず根本的な疑問として、欧米人がこの映画のジェット・リーを見て何歳だと思うんだろう。オレ等は『少林寺』っから知ってるから、いくら童顔とは言え大体の年齢は知っている。でも、『リーサル・ウェポン4』以降にリーを知った彼らは、まだ20代だとでも思ってるんじゃなかろうか?
子供の頃から闘犬のように教育され、殺人マシンとして生きて来た男が、盲目のピアノ調律師家族と出会い、人間らしさを取り戻す。それはそれで良いんだが、このダニーさん、30年以上も犬男として扱われてるんですよ。思考能力は限りなくゼロに抑え込まれ、しゃべることもおぼつかない。それがいきなり普通の人間に戻れますかね?サムは盲目だから良いとしても、その義娘のヴィクトリア(18歳)はこんな犬オヤヂをいきなり家族として迎え入れられますかね?ここで最初の疑問に戻る訳だ。欧米人はジェット・リーを幾つだと思ってんだろう?せめて20代ならまだ人間に戻れるかもしれないけどさ。
ジェット・リーの映画なので、もちろん見せ場はアクション。でも、いつもの流れるような華麗なアクションではない。髪の毛掴んでコブシでメッタ打ちとか、アタマをホールドして嵐のようにヒザを叩きこんだりと、実に粗暴な喧嘩ファイトを繰り広げる。珍しい。たまにはこんなファイトも面白いけれど、やっぱりいつもみたいな華麗な方が好みだな。

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2005.07.01

7/1 『東京の暴れん坊』

DVDで『東京の暴れん坊』を観る。

巴里帰りの清水二郎(小林旭)は、銀座の洋食の老舗「キッチン・ジロウ」の粋でいなせな若旦那。銀座を歩けば、全ての女性が振り返るほどの人気者(またかい…)である。大学の後輩で松の湯の娘・秀子(浅丘ルリ子)とはいい仲だが、二人とも照れ臭くってそれを認めない。ある日、お店に元総理大臣の一本槍鬼左衛門(小川虎之助)のクルマが突っ込んだことを発端に、花の銀座はテンヤワンヤの大騒ぎに…。

以前にイベント上映で観た『夢が一杯暴れん坊』と同じ、「銀座の二郎長シリーズ」(「暴れん坊シリーズ」とも言う)の第1作。
このシリーズは明朗快活なのが身上。言ってしまえば小林旭版『若大将』みたいなものだ。
いかにも都会のボンボンなアキラは元レスリング部って設定だし、そんなアキラとおキャンなルリ子ちゃん、三枚目の近藤宏、口角泡を飛ばす小川寅之助の掛け合いが楽しい。
近藤宏は「台風くらぶ」と呼ばれる銀座のヤクザ(チンピラ?)の一員なのだが、1960年当時はこんな間抜けな名前設定でもOKだったのかしらね。

ルリ子ちゃんの見合いの相手がロクでもないスケコマシで、あわや結婚ってところまで行ってアキラ、ルリ子、近藤の3人組がぶち壊す。その時のルリ子ちゃんの立ち姿が実に凛々しくも可憐である。『銀座旋風児』の助手の明子を髣髴とさせるボーイッシュな雰囲気が堪らない。どんどん浅丘ルリ子好きになって行くな、オレ(笑)。

監督はお馴染みの斎藤武市。

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2005.05.27

5/27 『ダイ・ハード』

『映画秘宝』を読んでいたら、急に『ダイ・ハード』が観たくなって、DVDをかける。

L.A.のナカトミビルを占拠したテロリスト(アラン・リックマン)。その時、別居中の妻の会社のパーティに出席していたジョン・マクレーンが、ビルの中に潜みながらテロリストたちに嫌がらせをするのだった…。

…ってな、いい加減なストーリー紹介なんて書く必要もない映画だな。

ホント、久し振りに観たけど、やっぱり面白いやね、この映画は。
ジョン・マクティアナンって、これと『レッド・オクトーバーを追え』『ノーマッズ』の3本以外は、マジでどれもツマンネェ映画ばっかりだもんなぁ。その後の仕事全部が、この映画が面白かったって印象だけでオファーが来てるんじゃねぇの。『13ウォリアーズ』なんて、目を開けてるのが苦痛なくらいツマンナカッタし。
1本だけでも傑作があるのは凄いことだけどね。
この映画があったから、ブルース・ウィリスもアラン・リックマンもビッグに成れたんだし、まぁいいのか。

きっとこの映画はまた見直すこともあるだろう。

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2005.05.20

5/16 『着信アリ2』

機内映画で『着信アリ2』を観る。

杏子(ミムラ)は友人と一緒に、恋人の尚人(吉沢悠)がバイトする中華料理店で食事をしていた。その時、携帯電話から気味の悪い着メロが流れた。それはかつて多くの人を死に追いやった、“死の予告電話”と同じ着信音だった。そして予想通り、友人は奇怪な死を遂げ、今度は杏子の携帯電話にも電話が掛かってきた。尚人は杏子を救おうと、この事件を追っていたルポライターの孝子(瀬戸朝香)と共に行動を開始するが…。

前作も最後にはメチャメチャになってしまったが、中盤までの恐怖演出は上手かったし、良くも悪くも三池崇史らしいメチャクチャ映画だった。でも、今回は物語がメチャクチャな上に、ただ単に凡庸。
アジア市場を視野に入れたためか台湾へ話が飛ぶのだが、これがまずムリがありまくりだよ。前作で電話をしていた怨念はミミコだったはずなのに、それ以前から台湾で同様な事件が起きていたとか言われても、じゃあミミコはなんだったんだ、としか思わない。壊れてた映画をさらに壊してど~すんのよ。孝子の恋人が台湾人だったってのも、あんまりにもトートツだしさ。元々続編なんて考えてなかった話なのは分かってるけど、もうちょっとどうにかまとめられなかったのかねぇ。
それでも恐怖演出が頭抜けてればそれでも良かったんだが、前作よりも50%くらいのパワーダウン。怖くもなんともない。
てんでダメですな。

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2005.05.08

5/8 『ドッジボール』

新宿グランドオデオンで『ドッジボール』を観る。

ピーター(ヴィンス・ヴォーン)の経営するおんぼろスポーツジム“アベレージ・ジョー”は、隣に出来たホワイト(ベン・スティラー)の経営する最先端の“グロボ・ジム”によって経営難に陥っていた。さらにホワイトはアベレージ・ジョー買収を企み、ピーターが30日以内に5万ドルを支払わなければ、アベレージ・ジョーはホワイトのものになってしまう。ピーターはこのジムを愛する会員たちと共に、優勝賞金5万ドルのドッジボール大会に出場することを決意するが…。

ああっ!ドッジボールのルールが全然違~う!これってアメリカ式なの?
まぁ、ルールが違っても真面目なスポーツ映画じゃあないので、別に問題なんて何もない。それにしても期待通りにクダラナイ映画である。小学生レベルのギャグばっかり。ベン・スティラーのレベルの精神年齢の異様に低いギャグって好きさ。でも精神年齢だけじゃなく、身長もこんなに低かったっけ?

内容を説明するような映画じゃないからしないけど、『ギャラクシークエスト』のオカッパ女エイリアン、ラリアリを演じたミッシー・パイルが謎の外人選手として登場したり、ドッジボール協会会長役でウィリアム・シャトナーが出演している。トレッキーは必見だね。(オレはトレッキーじゃないよ)

とりあえず、こんなくだらなくて楽しい時間を過ごしたから、オレも一言お礼を言っておこう。
「サンキュー!チャック・ノリス!」
観てないとわかんねぇよ…。

でね。映画自体は良かったんだが、映画館がサイアク。上映中に2~3回、音声レベルが変わる----と言うか、あからさまに音が奥に引っ込んだり、戻ってきたりするのだ。恐らくドルビーのスイッチを間違ってON/OFFしてるんだろう。もうサイテー。だから東亜興行の映画館はイヤなんだよ。

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2005.04.14

4/14 『大混乱』

DVDで『大混乱』を観る。

家族と一緒にのんびり過ごそうと、山のロッジへと遊びに来たチェット(ジョン・キャンディ)。だがそこへ、招いた覚えもない仕事人間の株屋の兄ローマン(ダン・エイクロイド)の一家が乱入。のんびりどころか、全てを引っ掻きまわされることに…。

40歳前後の人には猛烈に懐かしい、ジョン・ヒューズ製作&ハワード・ドイッチ監督のゴールデン・コメディ・コンビによる88年の作品。
今は亡きジョン・キャンディは、本作では完全にウケ・キャラ。オレとしては、無自覚かつお人好し故に人に迷惑を掛け続けるジョン----『大災難P.T.A.』とか『おじさんに気をつけろ』とか----が好きなので、このキャラは今ひとつ。エイクロイドの方が無自覚に迷惑をかけるキャラになっているのである。
時代性もあるのかもしれないが、ジョン・ヒューズ流の“お笑いのちペーソス”な作りも、どちらも弱くて、大笑いも泣けもしない。
とは言え、最近はダン・エイクロイドがこの手の役を演ることは少ないし、とっても懐かしい気持ちにはなるんだな。

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2005.04.02

4/2 『鉄人28号』

シネマミラノの『鉄人28号』を観る。

ある日、東京でサイバーテロが発生し、さらに謎のロボット“ブラックオックス”が現れて東京の街を破壊し始める。一方その頃、いじめられっ子の金田正太郎は、綾部と名乗る老人に呼び出された。綾部は正太郎の祖父・正吾郎と、亡き父・正一郎の執事だったと語り、父が遺した“鉄人28号”を操縦して、世界を救えと言うが…。

弱ったなぁ。どうにもならないくらいダメ映画だし、応援なんて全っ然したくない。話の辻褄も、場面の繋がりの辻褄も全然合ってないし、演出はツボを外してるし、音楽の使い方は無残としか言い様がないし、低予算でマッチ・ムーブすら出来ないからカメラが一切移動しないCG合成だし、そのせいで、ロボ同士の闘いにはほとんどカット割がないし、芝居はヘタクソだし、正太郎はいつでも半ベソをかいているし…。隣に座ってるよそ様の子供はあまりの退屈さに騒ぎ立て、それを叱責する父親の声が空しく響く。どこを観たって誉めるとこなんかありゃしない。どこを観たって、「そりゃねぇだろ」とツッコメちゃう。
それなのに、なぜか擁護口調になっちゃったりもする。その理由が、『キャシャーン』や『デビルマン』、『ハットリ君』、『サンダーバード』なんかよりも、真面目に作ろうとしてる気持ちだけはわかるから。憤りを覚えなかったから。その代わりに、あまりにも低予算過ぎる舞台裏を想像して、悲しい気持ちになるから。そんだけなのだ。

じゃあ、大予算があったら面白い映画になったのかと言えば、決してそんな気はしない。ただ、大予算の大作がこの低度の出来だったら、心おきなく「ふざけんなっ!」と怒鳴ってただけだろう。なんか怒ることさえ空しくなるくらいに、悲しく悲惨な映画なのだなぁ。

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2005.01.02

1/2 『ターミナル』

2005年1本目は新宿プラザで『ターミナル』

東欧の小国クラコウジアから、ニューヨークへやって来たビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)。JFK国際空港へ降り立ったはいいが、飛行中に故国でクーデターが起こり、彼のパスポートとビザは失効してしまう。そのため、アメリカへの入国を拒否された上に、故国へ帰る便もなくなってしまい、彼は空港内で釘付けになってしまう。言葉も分からず、ドルも持っていない彼は、アメリカ入国を待つしかなくなるが…。

スピルバーグの映画として期待しちゃうと(最近は昔ほど期待しちゃあいないが)、そんなに大したもんではない。ハンクスの芝居が上手いのは分かってるけど、なんか最近は鼻に付く。それでもこんな地味な話で、2時間10分飽きさせずに観せる手腕は大したものだ。
でも単なる小品だと思っていたら、これが実は凄い超大作だった。ハンクス&キャサリン・ゼタ=ジョーンズ以外は、高額ギャラの人は出てないし、SFXだってきっとそんなに多くはないが、あの空港が丸ごとセットだなんて、とても信じられない。スタバだとかディスカバリー・チャンネル・ストアだとかバガキンだとか、入ってる店も全部(確信はないけど)本物だし、テラス状になった2Fフロアとか、イミグレーションとか、セットだなんて全然分からない。実際には、保安上の問題で撮影許可が下りなかったからってことらしいけど、あんなの丸ごと作るなんて、スケールが大き過ぎ。あのセット建設費だけで、超大作邦画を何本作れるかと思うと悲しくなってくるね。
でね、セットは猛烈にリアルだし、ハンクスのロシア訛り(?)も凄くリアルなんだけど、シチュエーションにはなんだかリアリティが全然ない。「いや、そうはならんだろ」とか、「それは有りえないだろ」とか思う場面がテンコ盛り。きっとそこはツッコミどころじゃないんだろうな。恐らくスピルバーグは、一種の寓話としてこの映画を作ってるんだろうから。
その寓意がなんなのかは、こんなとこで語ることじゃない。『プライベート・ライアン』で猛烈に悪趣味かつやりたい放題をやっていながら、最後のお涙頂戴で感動作のようなフリをしたスピルバーグ。そんなスピルバーグらしい作品と言えないこともない。9.11以降の空港での厳重警備、移民の国と言いながらも白人しか偉くなれない国、色んな思いや意地の悪さを、ハートウォーミングなオブラートで包んで見せた映画ってとこなのかもな。

最近は怖いオバサン化が進んでたキャサリン・ゼタ・ジョーンズが、久々に可愛く見える映画でもある。あれ?『ディボース・ショウ』の時も、おんなじ様なことを思ったような気がするかな?

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2004.11.06

11/6 『デビルマン』

丸の内TOEI1で『デビルマン』(もしかしたら横文字表記で『Devilman』なの?)を観る。

幼馴染みの不動明と飛鳥了。不動明はやがて両親を亡くし、牧村美樹の家族に引き取られていた。ある日、明は了の家に遊びに行き、了の父・飛鳥教授の最後を記録したビデオを見せられる。だが、ビデオだけでなく、実は飛鳥博士はデーモンに乗っ取られ、了の家で生きていたのだ。何故か驚きもしない明に、デーモンの勇者アモンが乗り移り、明はデーモンでも人間でもないデビルマンになってしまう。時を同じくして、デーモンたちが次々と人間に取り憑き始めた。人々は“悪魔狩り”と称し、次々と疑わしい人間の殺害を始める…。

♪だぁれも知らない 知られちゃいけ~ない~!デビルマン~が ダァメェなのを~っ!♪

…ってことで、ええ、ウワサ通りのダメ映画でした…っつーか、コレ、映画?
FLAMEってぇの?主演の井崎兄弟(双子?)。イヤハヤ南友、なんでこんなの主役にしたの?演技出来ないにも程があるって。演技できないって言えば、阿木燿子も?いやいや旦那の竜童だって演技してないし、富永愛だって…ねぇ。カメオでボブ・サップにKONISHIKIに船木誠勝だってさ。なんで格等家集めたのかね?で小林幸子?すいませんが、誰か一人でもいいから普通の役者をキャスティングしてくれぇ~!多分一番演技力があったのは“きたろう”だったんじゃないのか(ヲイヲイ)。

飛鳥了のアタマはなぜ白く染めてあるのか。子供時代の飛鳥了の髪の毛はなぜ白い粉がまぶしてあるのか。この世界でのニュース・ソースは、ボブ・サップ演じるアナウンサーだけなのか?人を探している明が、なぜ海の中に顔を突っ込むのか。本多博太郎はどうやってあの部屋に入ったのか。シレーヌの最期はなぜウヤムヤなのか。デビルマンが、いつも忍者みたいに右腕を前に構えるポーズをしているのはカッコイイのか。デビルマンもその他のデーモンも、二言めには「滅びろっ!」と叫ぶけど、それはデーモンの流行言葉なのか、それとも脚本が間違ってるのか。デーモンに合体された女の子が、原作のように乳から毒液を出すんじゃなくって、腕からビームを出すのがいやだ。シレーヌのアタマから黒髪がチョロチョロ出てるのがイヤだ。CGの質感がテカテカしててイヤだ。クライマックスで飛鳥了がジャケットを着ているのがイヤだし、そもそもサタンじゃなくって飛鳥了の姿なのがイヤだ。そしてなによりも…

世界の崩壊が

「亀戸」だけで展開するのがイヤだあぁぁぁっ!


細かいこと(だが決定的なこと)を色々あげつらったが、こんなもんだけでない。物語的には、原作の表面をサラっと撫でただけなので、難しかったり分からなかったりすることはない。だが、もちろん話が分かればいいってもんではない。根本的に何かがおかしい。致命的なまでに、ディテール描写や状況描写が欠けている。だから物語が分かったって、そこにリアリティもなければ、理解できる登場人物の心理も、映画的興奮もなにもかもがない。
こんな映画を夫婦二人で作ったら、家庭が崩壊してしまうのでは?と観客に余計な心配までさせてしまうような映画はヤバ過ぎるよ、那須監督。

『CASSHERN』『CUTIE HONEY』『NIN×NIN忍者ハットリくん』と、今年もダメ映画を観てきたが、コイツぁアタマふたつばっかり突き抜けてますゼ!
『8マン~すべての寂しい夜のために』と戦えるだけのイヤな戦闘力を持った、唯一の映画が誕生したとも言えるかもしれない。

…とか言いながらも、『鉄人28号』にもワクワクですよ、オレ。さぁ、次はどんなダメなのを観せてくれるのか。

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2004.09.19

9/19 『テイキング・ライブス』

シネマスクエアとうきゅう(新宿東急から劇場変更だよ。トホホ)で『テイキング・ライブス』を観る。【ちょいネタバレぎみ】

モントリオール郊外の工事現場で見つかった、ミイラ化した死体。モントリオール警察のレクレア(チェッキー・カリョ)は、FBIに捜査協力を要請し、プロファイリングのエキスパート、イリアナ(アンジェリーナ・ジョリー)がやって来る。そんな時、新たな殺人事件が発生した。目撃者のコスタ(イーサン・ホーク)の情報から、犯人はマーティン・アッシャーという男であることを突き止めるが…。

ジョリ姐さん、イーサン・ホーク、キーファー・サザーランド、ジーナ・ローランズ、ジャン=ユーグ・アングラード、チェッキー・カリョ、オリヴィエ・マルティネスと、ムダに豪華なキャスティングが凄ぇ。でも、ジャン=ユーグ・アングラードとオリヴィエ・マルティネスは、チェッキー・カリョの部下って役で、全然目だってなくて無意味。ファンの女性のミナサマ方はきっと怒ってることでしょう。
「キーッ!なんでアタシのジャン様が、チェッキー・カリョよりも目立てないのよっ!」

それはともかく、一体誰が犯人なのか?
今日は『ヴィレッジ』に続いての“どんでん返し映画”かと思いきや…そりゃあアンタ、キャスティング見ただけで、もう既にアノ人かアノ人あたりだろうって、目星がついちゃうよね。これも、このムダに豪華なキャスティングが災いしてるよな。ジョリ姐以外は、もっと地味で知名度の低いキャスティングにしておかないと。

予告を見て勝手に想像していたのは、例えば、FBI捜査官が何年間も1人の犯人を追っていて、その男が犯した過去の“テイキング・ライブス”ぶり----その被害者に乗り移るがごとく生きてきた異常者----を挿入しつつ、今現在に向かって突き進んでいく。そんな息詰るようなサスペンスを期待していた。ところがこの映画では、「次々と人を殺して入れ替わった」ことは、捜査本部でサラリと語られるだけで、肝心なのは今現在誰なのかってことだけに集約されている。それは前述したように予想が付いちゃうんだってば。

ジョリ姐さんは、白ワイシャツに前髪を垂らしたヒッツメでキリリとイイ女だし、エロいシーンもあっていいんだけど、今ひとつキャラクター性がハッキリしない。チェッキー・カリョとの信頼関係や、なんでイーサン・ホークに惹かれるのかも希薄。だからなんだか盛り上がらない。

マイケル・パイの『人生を盗む男』ってのが原作だそうだが、原作もこんな程度の内容なら、あんまり読む気にならないなぁ。

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2004.09.09

9/9 『ダーク・スター』

DVDで『ダーク・スター』を観る。

人類の銀河進出のため露払いすべく、不安定な惑星を破壊して回る任務に就いた宇宙船ダーク・スター。だが、自我を持つ爆弾が、宇宙嵐の影響で誤動作してしまう。船長代理のドゥーリトルは、既に死亡し冷凍されているパウエル船長に相談するが…。

久し振りに観たが、やっぱりいいよなぁ。
今観ると、テンポも悪いし、安っぽさにも拍車が掛かっている-----ほとんど学生映画みたいな低予算映画なのに、SFマインドがミッチリ詰まっている快作。ただのビーチボールがそれなりにエイリアンに見えるあたりはセンスの良さゆえだ。
オレとしては、ずっと1人で宇宙を眺めてるタルビーと、冷凍船長、そして爆弾20号君がツボだ。
きっとまた20年位したら観返すのだろう。

それにしても、ここまで画質の悪いDVDは珍しい。次期メディアでソフト化される時は、ニュープリントでお願いします。

ちなみにジョン・カーペンターのデビュー作にして、ダン・オバノンの脚本作。ついでに『マックィーンの絶対の危機(“危機”と書いて“ピンチ”と読むんですよ)』の製作をしたジャック・H・ハリスが製作総指揮でもある。

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2004.06.27

6/27 『時をかける少女』

借り物DVDで『時をかける少女』を観る。

土曜日の実験室でラベンダーの香りを嗅いで気を失った芳山クン(原田智世)。それ以来、彼女の周りでは不思議なことが起こり始める。彼女は幼馴染みの深町クン(高柳良一)に、相談をするが…。

先日『アイドル映画30年史』(洋泉社刊)を読んだら、この映画がとりわけ別格扱いされていた。時を同じくして、古本屋にて『くるくる くりん』(秋田書店刊)の2~5巻を購入。
「これは『時かけ』を観ろ!というお告げなのでは?!」(ウソウソ)

一体何年ぶりだろうか?
ファンが聞いたら怒りそうだが、実はオレの“大林映画ランク”では、『さびしんぼう』『転校性』が圧倒的で、その後に『青春デンデケデケデケ』が来て、『時かけ』はその次あたりに位置するのだ。だから、『さびしんぼう』はLDもDVDも買ったけど、『時かけ』はソフトを買ったこともないし、ちゃんと観たのはたぶん今回で3回目くらいだ。

それにしても懐かしい。
こんなに青臭くって、乳臭い感じの映画だったっけ?別にバカにしている訳ではなく、それが久し振りの感想だ。
ストーリーや展開も、記憶していたものと違いはない。「♪ももくり3年~」の唄や、「土曜日の実験室!」とか、印象的な台詞もほとんど間違ってはいない。なのにとてつもなくこっ恥ずかしい。『さびしんぼう』だとここまで恥ずかしくない。いや、映画のレベルで言ったらどっちも同じくらいのもんなのは分かっているが、オレはあっちには猛烈に思い入れてたから、こっ恥ずかしいんだかなんだか冷静な判断が出来ないだろう。このDVDを貸してくれたクールは、「(『時かけを観ていると)甘酸っぱいものがこみ上げる」と言ったが、オレにはこっ恥ずかしいが勝ってしまった。
きっと彼はオレとは逆に、『さびしんぼう』が猛烈にこっ恥ずかしいのではないかと思う。

だが、いっくら恥ずかしくても、別にこの映画を嫌いにはなれない。原田智世は恐ろしい程素人臭い芝居を見せるけれど、バツグンに輝いている。やっぱり捨てることの出来ない1本であることは間違いない。

ところで、根岸季衣のなんだかムッチリした太股なんて、昔はぐっと来なかったよなぁ(笑)。

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2004.06.25

6/25 『泥棒番付』

ビデオで『泥棒番付』を観る。

幕末の動乱期に大阪界隈を荒らし回る大泥棒の佐渡八(勝新太郎)は、ひょんなことから新選組の池田屋騒動の検問に引っかかり、鬼与力の田中松次郎(内田朝雄)に捕えられてしまう。だが田中は、こそ泥の清七(青山良彦
の身請け人になることを条件に佐渡八を釈放した。京都でうどん屋を開いた2人は、ある晩近藤勇に出会い、壬生屯所前で屋台を出すことを許された。そこへ今度は田中の使いで、浮浪児同然の女泥棒お慶(小林哲子)がやってくる。3人でうどん屋を切り盛りするある日、佐渡八は新撰組隊士の一人から清七あての封じ文をことづかった…。

司馬遼太郎原作、池広一夫監督による66年の作品。
タイトルから、勝手に喜劇を想像していたが、喜劇的要素は存外薄く、妙に入り組んだストーリーの作品だ。
佐渡八に清七たちを預けた田中の思惑、佐渡八の欠けた左手人差し指の謎、清七とお慶と佐渡八の微妙な三角関係、新撰組、お慶の仇、清七と田中の関係…と、要素が複雑に絡み合っており、気を抜いて観てると「アレレ?」と話が見えなくなる。90分もない作品に、よくもここまで詰め込んだもんだ…って言うか、ちょっと詰め込みすぎじゃない?

アクション的な見せ場はあまり多くないが、佐渡八が「含み針」を巧みに使って敵を翻弄する場面は、座頭市のシャープな殺陣とは違って、勝新のコミカルでドタバタした味が出ていて面白い。また、若い清七とお慶のために、自分は身を引こうとしながらも、ついお慶を押し倒しそうになるくだりは、妙にしんみりとと佐渡八の心情が伝わる名場面である。
なかなか良い場面も多く、傑作になりそうなのに、前述したような妙な話の分かりにくさと、クライマックスでの勝新のモノローグがあまりにも長くって、気持ちよく突き抜けないのが難点だ。

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2004.06.22

6/22 『トロイ』

仕事帰りに新宿ミラノで『トロイ』を観る。

紀元前12世紀。ギリシャ連合とトロイの間では、長年に渡って戦いが繰り返されていたが、スパルタの王メネラウス(ブレンダン・グリーソン)の調停により、両国の間に和平が成立しようとしていた。だが、トロイのバカ王子パリス(オーランド・ブルーム)が、メネラウスの妃ヘレン(ダイアン・クルーガー)に恋をして、さらってきてしまった。パリスの兄ヘクトル(デヴィッド・バナ)は、弟のバカっぷりにアタマを抱えるが後の祭り。
ギリシャ連合の王アガメムノン(ブライアン・コックス)は、元々和平よりもトロイを支配下に置くことを望んでいたので、これ幸いとトロイに攻め込むことを決意する。だがそれには、最強の戦士であるが自分に忠誠を誓わないアキレス(ブラッド・ピット)の力が必要だった…。

ホメロスなんて全然読んでないので、『イリアス』も『オデュッセイア』もよく知らん。だけど、「トロイ戦争」ってこんな話だったの?和平結びに行った先で、妃をさらって来ちゃアカンよね。

先日観た『デイ・アフター・トゥモロー』には負けるけれど、CGの完成度は極めて高い。予告にもあった、大海原を埋め尽くす船とか、大地を覆う5万人の兵士とか、城塞都市トロイの威容とか、もうどこからどこまでがCGで、どれが実景なのか全然区別が付かない。戦闘シーンもテンコ盛、マッチョなブラピも肉体美ひけらかしまくり、おまけに上映時間も2時間43分の大盤振る舞い。で、面白いのかい?いやぁ、大味でねぇ…。流石はウォルフガング・ペーターゼン監督作品だ。
大体、ペーターゼンの映画で大味じゃない----面白かったのって『Uボート』だけじゃない?観終わってから、なんかもーひとつ釈然としないのが多いんだよね。中でも“「なんだそりゃぁぁぁっ!!」度”が高かったのが『ネバーエンディング・ストーリー』『パーフェクト・ストーム』。それに比べりゃ、今回なんかは結構マシな部類ではある。演出の部分じゃなくって、スタッフ&キャストに相当支えられているとは思うが。

役者は、エリック・バナとショーン・ビーンが、感情移入しにくいヤな登場人物が多い中、地味ながら美味しいところを持って行く。ブラピは見事なナルっぷりを発揮するけれど、『M:I-2』でムダにクルクル回ってた人と違って、本気で身体を作っているので、まぁそのナルも許してやろうって気にさせる。エリック・バナVSブラピの対決シーンは迫力もあるし、ブラピの跳躍力もお見事だ。
オレとしてはヘレンを演じたダイアン・クルーガーのマジな美人ぶりに最初心惹かれたのだが、観ているうちにブリセウスを演じたローズ・バーンが段々と良くなってくる。美人は3日で飽きるが、ブスは3日で慣れるとはよく言ったものだ。この娘、『SW EPII』でパドメの召使ドルメってのを演ってたんだそうだけど、全然記憶にない。パドメの側近役は出世コースなのかな?

自然光を活かした絶妙な撮影は、以前ギリアム組だったロジャー・プラット。
そして、衣裳デザインは『エクスカリバー』『バットマン』のボブ・リングウッド。甲冑ものだからオファーが行ったんだろうけれど、円形盾もブラピのヘルメットの面頬も、きちんと戦闘で意味のあるものになっていて、流石に上手いよなぁ。

これで監督がペーターゼンじゃなけりゃあ…。おっと、それは言わない約束か。

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2004.06.20

6/20 『デイ・アフター・トゥモロー』

新宿プラザで『デイ・アフター・トゥモロー』を観る【ネタバレアリ】。

氷河を研究する古代気象学者のジャック・ホール教授(デニス・クエイド)は、調査結果から深刻化する地球温暖化によって、逆に氷河期が訪れることを導き出す。しかし、政治家たちはそれを信じない。一方その頃、ジャックの息子サム(ジェイク・ギレンホール)は、高校生クイズ大会に参加するためニューヨークにやって来ていた。ジャックは自分の仮説の到来を、100~1000年先のことだと予測していたが、すぐ翌日には地球規模の“スーパー・ストーム”が出現し始めてしまった。世界は、そしてサムはどうなるのか…?!

見所はともかくCGを駆使したSFXに尽きる…と言うか、そこ以外になんか観るところはあるのかっ!ってくらいの映画。
何本もの竜巻が同時発生して、次々とL.A.の建物が吹っ飛ぶシーンと、大津波がN.Y.を襲うシーンだけでも、映画館で観る価値があるってもんだ。流石はILM。『ツイスター』『パーフェクト・ストーム』の時からさらに完成度が上がっている。もう信じられないようなリアルっぽさ。なんなんですかね、ここまで作り込んじゃうのは。きっとスタッフはウンザリだ(笑)。

で、映画としてはどうなのか?
とてつもなくいい加減なバカ脚本ではあるが、シッカリした脚本なんて最初から期待してないので、敢えてそこにはツッコマないのが大人の対応ってもんだ。ツッコミ始めたら、最初のデニス・クエイドたちを目がけて襲ってくる地割れから、最後のヘリまで、全部ツッコミ続けなくっちゃならなくなっちゃうでしょ!そばに座ってた外人客なんて、全篇笑い通しに笑ってたもの(笑)。テーマパークの最新アトラクションくらいの気持ちで、大らかに楽しまないと。

この映画、“いかにもハリウッド的で中身がない”みたいに言われているが、実はそうではない。いや、中身がないのは事実なんだが、“いかにもハリウッド的”ではないのだ。確かに最近のハリウッド映画には中身のないものが多いし、いかにもなハッピーエンド映画も多い。だけど、このドイツ人監督エメリッヒほど、ご都合主義を押し通した映画を作る人はそうはいない。ラッキーもアンラッキーも、全て物語運びし易い人と場面で都合よく発生する。
本作で、デニス・クエイド演じるジャックの家族は、絶対に傷つきはしない。いくらハリウッド映画だって、このくらいのディザスター映画だったら、主要キャラの中にだって人死にが出るのは当たり前。そこは観客の涙を絞る大切な展開のはずである。ジャックの奥さんは、最後まで難病の子の面倒を診ている。そして、どう考えてもあり得ないタイミングに救急隊が現れて、彼女たちは救出される。普通のハリウッド映画であれば、奥さんは子供を庇って命を落とす方が自然な展開だ。そこをあえてそうせず、執拗なまでに主要キャラを助けようとする----命を落とすのは、そこそこ印象には残ったけど、主要とまで言えない人たちだけに絞りきっている。
これは、ハリウッド外人種による、“オレの考えたハリウッド映画”なのだ。だから過剰なまでにハリウッド的であろうとして、何が何でもタイミングよく、どうあってもハッピーにしてしまうのだ。

興味があるんなら映画館で観ましょう。ま、物語はもうどーでもいい映画なんで、こんなのTVで観たってショウガナイから。

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2004.06.13

6/13 『DENGEKI 電撃』

借り物DVDで『DENGEKI 電撃』を観る。

凄腕だが、強引で乱暴な捜査をするデトロイト警察のボイド刑事(セガール)は、その捜査方法が災いし、最低と評判の15分署に配置換えされてしまう。彼は性に合わない交通課に回され、日々くさっていたが、新たな相棒クラーク(アイザイア・ワシントン)と共に、警察保管庫からのヘロイン強奪事件の捜査にあたることになり…。

ピュン先生の『ちんテロ』と同時期に公開された、セガールのアクション映画。
だが『ちんテロ』とは違って、こちらはジョエル・シルバー製作なのでアクション・シーンはそれなりに派手。本筋には全く関係のない、冒頭の副大統領救出劇から始まり、カーチェイス、格闘、銃撃と、色々取り混ぜて見せ場が作られている。だが、なんともストーリーが散漫だ。
アイザイア・ワシントンの相棒にはあまり意味がなく、エヴァ・メンデス演じる女署長は意味ありげなだけで、大して物語には絡まないまま死んでしまう。DMXは重要な役ではあるけれど、エピソードがあまり有機的に結びついてこない。
各キャラクターの配分とか描き方がとてつもなく中途半端なのに、物語をヘンに複雑に二転三転させようとするから、話が中心に向かって収束していかないのだ。
そのせいで、オレのお気に入りのマイケル・ジェイ・ホワイト(この人の渋い声が好きなんだけれど、今回は割と高めの声だ。『ユニソル・リターンズ』の時みたいな抑え目がいいんだが…)も、青竜刀みたいなの振り回す格闘シーンとか用意されてるにも関わらず、全然パッとしない。なんなんだよ、この勿体無い展開は?
まぁ、ジョエル・シルバーらしいと言ってしまえばそれまでなんだけどな。

ところで、この映画のどの辺りが“DENGEKI”なの?

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2004.05.22

5/22 『ドーン・オブ・ザ・デッド』

日比谷映画で『ドーン・オブ・ザ・デッド』を観る。

看護婦のアナ(サラ・ポーリー)は、いつものように仕事を終え夫ルイスの待つ自宅へ帰った。翌朝、彼女たちの寝室に、隣家の少女ヴィヴィアンがやって来る。顔が醜く変形した様子を見て、駆け寄るルイスに襲い掛かる少女。そしてルイスは息を引き取るが、すぐに息を吹き返し、今度は彼がアナに襲い掛かってきた。慌てて家の外へ出たアナだったが、街は生者と死者が入り乱れる大混乱となっていた…。

「今度のゾンビは走る!」ってことが、“売り”になっている通り、よく走りますなぁ。今回のリメイクは、良くも悪くもこのスピード感である。特にプロローグ部分、サラ・ポーリーの乗ったクルマが事故るまでの展開は、まさに息をもつかせぬ怒涛の勢いである。

スピード感を増したがために、カニバリズムの部分は殆どなく、ゾンビに咬まれたら一発でアウトって設定になっている。だから、走って襲ってくるシーンは怖いけれど、オリジナルのロメロ版にあったようなジワジワした恐怖感は殆どない。
また、人間ドラマ部分が弱いので、哀しみもあまりない。オレがオリジナルで一番好きなのは、ロジャー(今回将軍役でカメオ出演しているスコット・H・ライニガー)が蘇って、それを見て目を腫らしたピーター(これまた今回カメオ出演のケン・フォリー)が銃を構える場面なんだが、それに当たる部分がない。
ゾンビのキャラも、オリジナル版だと、ヘリのローターでアタマがちょん切れるヤツとか、口の周りがグチャグチャになってるネルシャツの黒人とか、アタマにナタを叩き込まれる白人とか、肉にむしゃぶりついてるヒスパニックとか、なんだか印象に残るキャラが多かったけれど、今回は8歳の少女とデブのオバサンくらいで、個々のゾンビはキャラクター性がいまひとつ薄い。

では、つまらないのかと言えば、そうではない。ロメロ版と同じことをしても、太刀打ちできないと思ったのだろう。この圧倒的な量と速さは尋常ではない。オレのDVDにも書いてあったが、『ブラックホーク・ダウン』のソマリア人を思い出させるが、アレを参考にしてるんじゃないのか?

この前の『テキサス・チェーンソー』も悪くはなかったが、リメイクとしてはこっちに軍配。
テーマ性、物語の深み等、色んな部分でオリジナルを超えるとは思わないが、でもこれはこれでアリだろう。

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2004.05.09

5/9 『トランサーズII』

米版新古ビデオで、日本未公開の『トランサーズII(Trancers II: The Return of Jack Deth)』を観る。

91年のロサンジェルス。ホイッスラーを倒したジャック・デス(ティム・トマーソン)とリナ(ヘレン・ハント)は結婚し、6年の月日が経っていた。だが、ホイッスラーの弟Dr.ワルド(リチャード・リンチ)は、新たな“トランサーズ”を生み出すための農場を建設。ホームレスや精神患者を次々にトランサーズへと改造していた。そんな時、ジャックがやって来た未来で死んだはずの妻アリス(ミーガン・ウォード)が、別の身体にで蘇り、ジャックの前に現われた…。

え~と、91年の映画で、シリーズ1、3、4、5と日本でもビデオが出ているのに、何故か1本だけリリースされていない第2作目。(日本で2作目と言っている『トランサーズ2360』は、ホントは3作目)
『ネメシス』『ミクロコップ』などのピュン映画でお馴染みのティム・トマーソン、同じくピュンの『バーチャゾーン』に出てるミーガン・ウォード、そしてウディ・アレンの『スコルピオンの恋まじない』 以来パッタリと名前を聞かなくなったヘレン・ハント(の売れない時代)が出演するヘナチョコSFアクション映画。監督は言わずと知れたフルムーン総帥、チャールズ・バンド!
と、ここまでの情報だけで、もう既に殆どの人にはまぁどうでもいい映画である(笑)。

SFアクションと言いつつ、SFっぽさはヘンな時空転移メカくらいで、あとはゆる~いアクション。
ジャック・デスの必殺武器は、一時的に周囲の時間を遅くする腕時計(『スーパージェッター』のタイムストッパーみたいな道具)だが、前作では1回しか使えない設定だったはずなのに、今回は何回も使用。まぁ、そんな設定のいい加減さも、チャールズ・バンド総裁の映画ならではだが。

見所は…なんだろう?
アクション…ぢゃないし、SFXなんてほとんどないし、物語なんて…ねぇ。
敢えて言えば、死んだはずの奥さんが若い身体に精神だけ入って蘇って、ついキスしちゃったところに今の奥さんがやって来て鉢合わせする、バカなラブコメみたいなシチュエーションを、ミーガン・ウォード&ヘレン・ハント&ティム・トマーソンで何度も繰り返すところかな。
そんなところ見所じゃないって?じゃあ、ないよ。見ドコロ。

実は見所は、映画が終わった後にあるのだ。
この頃のフルムーン作品の米国版ビデオは、本編が90分しかないのに、驚くことに30分もおまけが付いている。
題して「Full Moon Video Zone」。
これは最近のDVDの特典映像の先駆けみたいな物なのだ。今回は総帥のありがたいお話と、メイキング&出演者インタビュー、NG集、「SPOTLIGHT」と言うフルムーンの別な作品の監督インタビュー(本作では『バーチャゾーン』に絡めてピュン先生のインタビュー!)、新作予告編集、フルムーン・ファンクラブ入会のお知らせ(入会するとTシャツと季刊誌がもらえて、他にもトレーディングカードやオリジナル・コミックスが買える!入りてぇっ!!入ってミクロコップのトレーディング・カードが欲しい!)と盛り沢山。
これまた普通の人には別に有り難くもなんともないオマケだが、ヘレン・ハント・ファンの人は見とかにゃあね!

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2004.04.21

4/20 『特撮宝庫』の特典映像

DVDボックス『特撮宝庫』の特典映像を2/3ほど観る。

これは『ジャックと悪魔の国』『ロボジョックス』『おかしなおかしな石器人』の3作品に、特典ディスクを1枚付けたBOXである。このBOXで買わない限り特典が観れないので、そのためだけに買ったと言っても過言ではない(笑)。
無論、上記3作品が嫌いなわけではないが、わざわざDVD買うほどかって言うと、ちょっと…ねぇ。

でも、この特典ディスクを観て、「ああ、本当に買って良かった」と思いましたよ、いやマジで。
なんとこのDVD、本国アメリカでも出てないらしく、特典ディスクも完全な日本製。
各映画ごとにメニュー分けされた特典には、ジム・ダンフォースやスチュワート・ゴードン、ジョー・ヴィスコシルらスタッフの撮り下ろしインタビューがみっちり。さらにはダンフォースの未完の映画、『TIMEGATE』『WEST OF KASHMIL』のデモリールが入っているのにブッ魂消た。きっと当時観たっても、既に古臭かっただろう気はするけれど、流石はダンフォースだけあって恐竜が実にチャーミング。嗚呼、完成した映画が観てぇよ。
その他、8mmフィルムでスタッフが撮ったメイキングだの、家庭用ビデオで撮ったメイキングだのに、今は亡きデイヴ・アレンの姿が映ってたりして、本当に涙が出るほど愛のある特典になっている。

ダンフォースがインタビューで「アメリカでは誰も顧みない私の映画を、日本でDVDにしてくれるなんてこんな嬉しいことはない。日本のファンは素晴らしい」と語る。
オラオラ!コマ撮り好きのヤツ等ぁ、みんな買ってやれよ!店頭で余ってるのをよく見かけるけど、ハリーハウゼンだけじゃなくってジムとデイブの仕事っぷりを観てやってよ!
(あ、言ってることが最初と全然違う(笑))

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2004.04.17

4/17 『ディボース・ショウ』

渋東シネタワー2で『ディボース・ショウ』を観る。

マイルズ・マッシー(ジョージ・クルーニー)は、どんな状況でも勝訴を勝ち取る離婚訴訟専門の凄腕弁護士。彼はある日、妻マリリン(キャサリン=ゼタ・ジョーンズ)に浮気の証拠を掴まれ、離婚訴訟を起こされたレックスから仕事を依頼される。不動産王レックス(エドワード・ハーマン)が訪ねてくる。彼は圧倒的に不利な状況にもかかわらず、ビタ1文払わずに、マリリンを追い出したいと言うが…。

フランク・キャプラ好きのコーエン兄弟らしい、クラシックな雰囲気を漂わせた快作コメディ。
米国の離婚訴訟の法廷ってのが、あんなに泥沼になるってことは予想が付くが(『ジェリー・スプリンガー・ショー』とか見ればねぇ)、どう考えても勝てる見込みのない裁判を、軽々とひっくり返していくマッシーの奥の手の出し方が、卑劣だけれど小気味良い。そして、それが二転三転していく構成の巧さは流石だ。最後のオチまで、クスクス笑い続けてしまった。
 
ジョージ・クルーニーとキャサリン=ゼタ・ジョーンズ(ここんところ、怖いオバサンにしか見えなかったが、久し振りに美人だ)の好演もさることながら、脇を固めるクセモノがめちゃめちゃ面白い。ジェフリー・ラッシュとビリー・ボブはもちろん、マッシーの上司もセドリック・ジ・エンターテイナーも、みんながみんなアクの強い役柄を飄々と軽やかに演じていて実に楽しい。なんでこの場にブシェミが居ないのか、それだけが残念だ。

映像的にはコーエン兄弟&ディーキンズらしい部分はあまりないけれど、ブラックさも小気味よさも、彼らならではのものになっている。
アブナイ、アブナイ!こんなに面白いコーエン兄弟作品なのに、知らない間に始まって、気付かないうちに終わっちゃうところだったよ。おまけに来月は、『レディ・キラーズ』がやってくる。コーエン好きにはたまらんですな。

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2004.03.21

3/21 『テキサス・チェーンソー』

新宿グランドオデオンで『テキサス・チェーンソー』を観る。
(ニュー東宝まで行こうかと思ったが、2日続きで有楽町はちとメンドイ)

1973年8月18日、テキサスの田舎道。ダラスで行われるコンサートを目指し、ドライブをする5人の若者たち。そんな彼らの前に、突如放心状態で道を歩く少女が現われる。心神喪失状態の彼女をクルマに乗せるが、「みんな死んでしまった・・・」と言い残し、少女は自らの頭をブチ抜いて自殺をしてしまう。途方に暮れた彼らは、近くのガソリンスタンドに助けを求めるが…

『悪魔のいけにえ』のリメイクだぁ?で、監督は監督デビューのMTVの巨匠ぉぉ?そんなのどうせ特殊メイクとCGを駆使して、今風に作った腑抜けホラーでしょ。
と、タカをくくって観に行ったら………、くわぁぁぁ~~~~っっ!こりゃまた、キッツイ映画を作ったねぇ!
こんだけハイテンションで、気の休まらないホラーを観たのは久し振りだ。ビックリドッキリ演出は抑え目なので、イスから飛び上がるようなことはほとんどない。そんなビックリホラーなら、先日観た『ゴシカ』とか『着信アリ』の方が上。だけど『テキサス・チェーンソー』は、飲み込んだ息を吐くタイミングを忘れっちゃうような、実にイヤンな緊張感を強いる“極上のホラー”になっている。これは驚き!あの傑作『悪魔のいけにえ』のストーリーラインを基本的にはなぞりつつ、似て非なる恐怖を作り出すことに成功している。多分賛否が分かれるとしたら、ひたすら怖く作っちゃったことだろう。オリジナルにあったヘンなユーモアとかは一切排除して、ともかくイヤな感じに突き進んでいく映画になっているからね。
観る前は、てっきりトム・サビーニの『死霊創世記』みたいになっちゃうと思ってたのに、いい意味で予想を裏切られた。
これ以上詳しいことは書かないが、オリジナル至上主義の人も、騙されたと思って観るべし!オリジナルを超えはしないが、結構いい線行ってるぞ。
ついでに、“怒鳴り親父・リー・アーメイ”ファンも必見かも!?

ところで、『テキサス・チェーンソー』に続いて公開されるリメイクもの、『ドーン・オブ・ザ・デッド』の宣伝文句に、
『死ぬまでにしたい10のこと』 サラ・ポーリー主演」
って書いてあるけど、アレはギャグ?あ、ゾンビだから死なないのか。

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2004.03.19

3/19 『友へ チング』

レンタルDVDで『友へ チング』を観る。

4人の悪ガキが仲良く遊ぶプサンの風景。ジュンソクはヤクザの息子、ドンスは葬儀屋の息子、サンテクは優等生、ジュンホは…なんだ?大の親友の4人は、別々の中学へと進み、そして高校で再び出会う。旧交を温めながらも、なんとなく違和感を感じる4人。そして、大人になった彼らは、2人がヤクザに、1人は海外へ留学し、1人は…なんだ?彼らは、それぞれ異なる立場に身を置きながらも、心のどこかで絆を感じていた。だが、ヤクザになった2人は、それぞれが対立する立場へと追い込まれていく…。

タッチは全然違うけど、物語は三池が撮りそうな感じの映画だね。
感動巨編みたいな売り方をしていたが、どちらかと言うとシミジミとした青春(?)ドラマ。
仲の良かった子供たちが成長とともに徐々に離れ、それぞれが別な重さで絆を持ち続ける。最初から最後までお調子者っぽい印象だけで、何者だったのかよく分からないジュンホの存在とか、ジュンソクと結婚したジンソク(結構可愛いのに出番少なっ!)の物語への絡み方が希薄で不満とか、まぁ色々あるんだけど、ジュンソク、サンテク、ドンスの3人の男のドラマとしてはイイ線いってるんじゃない?
古風ゆえに弱体化して行くジュンソクのヤクザと、貪欲に上を目指していくドンスのニューウェーブ(?)ヤクザの対比が、上手いコントラストになっている。海を見つめながら、子分に「海亀と水泳選手が競争したらどっちが勝つか?」って聞くドンスのシーンがなかなかイイ。このシーン、三池だったら子分が何かリアクションすんだろーな、とか思っちゃいました。ただ、ドンスの死ぬシーンは、非常にリキが入ってて美しくも凄絶な画なんだけど、あのBGMでやり過ぎになっちゃったんぢゃないかなぁ。

ところで、70年代に小学生で、80年代に大学生って、オレとほぼ同年代の韓国のドラマなんだよね。だけど、映画の前半では、風俗とか街並みとかノリが、オレより10年くらい上の“岸和田モノ”を観ているような錯覚を覚えさせる。そして話が進み時代が進んで行くと、いつの間にか、オレと同時代のドラマになっていく。これって、日本よりはちょいと遅れ気味だった韓国が、みるみる日本に追いついていくってことなんだろう。映画自体よりもそんなところが感慨深かったりするんだな。

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2004.03.06

3/6 『ツインズ・エフェクト』

新宿ジョイシネマ3で『ツインズ・エフェクト』を観る。

反吸血鬼同盟のリーヴ(イーキン・チェン)は、下品な顔のヴァンパイア・デコテス公爵(ミッキー・ハート)との戦いの中でパートナーを殺される。そしてリーヴの元に新しいパートナー、ジプシー(ジリアン・チュン)がやって来た。一方デコテスは、世界征服のためにヴァンパイアの教典“昼と夜の書”の入手を画策していた。そのために必要なのはヴァンパイア一族の王子の生き血である。その頃、リーヴの妹ヘレン(シャーリーン・チョイ)は、ヴァンパイアの王子カザフ(エディソン・チャン)と恋に落ちて…。

香港のトップ・アイドル(らしいけど、オレは知らなかった。有名なの?)「TWINS」の2人が、ヴァンパイア退治に挑むアクション・コメディ。
物語の方は…まぁ、どーでもよろし。破綻してるってぇか、繋がってないってぇか、ムリありまくり。だが、アクション監督がドニー・イェン(ソコに釣られて観たのだが)だけあって、流石にアクション・シーンはハイスピードで面白い。だが、主役の女の子2人はアイドルだ。顔は可愛いが身体は動かない(そりゃ日本のアイドルに比べりゃ全然動くけど)。…だもんで、2人の顔がよく見えないカメラ位置に入ると、急にアクションがスピードアップし、技のキレがグンと増すのはご愛嬌(笑)。テンションの高いバトルシーンと、ゆるゆるのお笑いシーンが交互にやってくるビミョ~な映画になっている。
ヘレン役のシャーリーン・チョイが、10代の頃の冨田靖子と言うか、スゴク可愛くなった犬山犬子みたいで、ちょっと好みだなぁ。後は特別出演のジャッキー・チェンと、友情出演のカレン・モクが、楽しそうにカッチリと仕事をこなしているのが好印象。
デコテス役のミッキー・ハートは、顔が下品に成り過ぎてて気付かなかったけれど、大晦日に観た『ザ・ピューマ』の主役(もちろんドニーー・イェン繋がりだろう)だって事に気付いて驚いた。

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2004.02.03

2/3 『大怪獣東京に現る』の怪獣魂

レンタルDVDで『大怪獣東京に現わる』を観る。

ある日、謎の怪獣が東京湾から上陸した。怪獣は炎を吐き、東京を焼き尽くした。一方その頃、福井県三国町ではそのニュースを見たごく普通の人々が、地味にパニックを起こしていた…。

怪獣が一切出ない怪獣映画として、ごく一部で話題になった98年の映画。
NAKA雅MURA脚本だけあって、全体の構成はイマひとつだけれども、台詞が抜群にイイ!オレはクドカンよりも彼の台詞の方が、全然可笑しかったり、哀しかったりでツボに入る。
「なんでカメが飛ぶのよ!クルクルクルクル回って!」って叫びにはマジで爆笑!

ところで、98年と言えば、『ゴジラVSデストロイア』で一旦「平成ゴジラシリーズ」が終了して、US『GODZILLA/ゴジラ』が公開された年。金子修介の『GMK』とその後の手塚昌明の『機龍』2作が出る前(『2000ミレニアム』はとりあえず気にしない)。平成『ガメラ』は頑張ってたが、『ゴジラ』が箸にも棒にも引っかからない時期だ。
この時期に、怪獣が一瞬たりとも画面に映らないのに、「平成ゴジラ」なんぞよりもよっぽど“怪獣魂”が込められた映画を作っていることに感動すら覚える。

クライマックスで原発前に集まった人々の前に姿を現す、火を吐く謎の巨大生物。画面には映らないのに、見事なまでにその姿が目の前に見える気になる。あぁ、(オレには直接見る事が出来ないが)そこに怪獣が居るのだ、と。
そしてエピローグの精霊流し風の風景が滲みる。途中問題がないわけではない。ヘンなカットバックで見せるシーンとか、あまり戴けない場面もある。だが、怪獣者にはこの魂の入り方はグッと来るしかないでしょう。

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2004.01.31

1/31 『着信アリ』

新宿コマ東宝にて『着信アリ』を観る。

由美(柴崎コウ)の友人・陽子の携帯電話が聞き覚えのない着信音で鳴った。その電話には、3日後の時刻に陽子自身の番号で発信された彼女の悲鳴が、着信メッセージとして残されていた。そして3日後のその時刻、陽子は電話に残されたメッセージと同じ悲鳴を上げて転落死した。数日後、同じ合コンの席にいたケンジも自分の声の着信メッセージを受け、同様の不可解な死を遂げた。死の電話を受けた者に何が起こっているのか…。

脚本が弱くって、辻褄や繋がりが微妙な場面も多々ある。
賛否の分かれるラストも、色んな取りようがある。よく言えば観客に判断を委ねた、悪く言えばブン投げちゃったとも言えるラストだ。“三池慣れ”してる人なら、取り立てて面食らうこともないだろうが、単にホラー映画として観に来た高校生には、何がなにやらサッパリ分からんってことになるだろう。映画を観終わった10代後半と思しきカップルの女の子が彼氏に言っていた。
「スッゴイ怖かったけど、面白くなかった!」
ある意味、非常に正しい意見であり、この映画のスタンスを言い当てているのかも知れない。
ともかく、脅かしと生理的なイヤっぽい描写がつるべ打ち。ビクッとさせる音響による脅かし、ジワ~っと忍び寄ってくる異形の何か、エグ過ぎる死に方……と、直接、間接、心理と次から次へと怖がらせる。ひとつひとつを見れば中田秀夫や、高橋洋等、最近の日本製ホラーで見たようなものが多いのだが、これだけ矢継ぎ早に多量に繰り出されると、それはそれで新しいスタイルになっている。廃棄された夜の病院に代表されるベタ過ぎなシチュエーションも、多分狙いでしょう。
中でも個人的にイヤだったのは、クライマックスの「ふふ~ん…、ふふ~ん…」って鼻唄である。『オーディション』の「キリキリキリキリィ…」には及ばないものの、鳥肌の立つイヤさ加減である。

三池は多分、この映画を面白い映画にしようなんて思ってなくって、ひたすら怖いおばけ屋敷にしたいんだろう。
だから、リアリティに欠けるシーンや、訳の分からないようなラストが来ても全然OKなのである。

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2004.01.27

1/27 『トレジャー・プラネット』

DVDで『トレジャー・プラネット』を観る。

惑星モントレッサで母と暮らすジム。彼は日々トラブルを起こし、警察の厄介になっていた。
ある日、家の前に宇宙船が不時着し、ジムは船内にいた瀕死の男を救出する。男は彼に何かを渡し、サイボーグに気をつけろと言い残して息絶えてしまった。男を追ってきた海賊の追跡を逃れたジムは、渡された謎の球体が、伝説のトレジャー・プラネットを記した地図であることに気がついた…。

スティーブンソンの『宝島』の舞台を、宇宙に置き換えたファンタジー。
手描き、CG、エフェクトと、ビジュアルのクオリティは相当高いレベルでまとまっている。だが、映画としては正直キビシイ。
『宝島』を宇宙に置き換えた割には、それを活かすような部分は細かいネタやガジェット類だけで、物語展開にはあまり反映されていない。それならば、わざわざ宇宙に話を移す必要はなかったのではなかろうか?それでいて海賊シルバーとジムの擬似的な父子関係は描きながら、ジムが子供の頃に家庭を捨てた本当の父親が、なぜ家を捨てたのか、あるいはその後どうなったのかなどは一切描かれない。この物語であれば、いくらでも使えそうな複線なのに、そのまま放置しっぱなしなのは何でだろう?
また、もう一つキビシイのがキャラクターデザインだ。
主人公のジムは、なんだかヒネた若造で共感できないし、それ以外のキャラも日本人的には許容範囲を大きく逸脱して可愛くない…と言うか怖かったり醜かったりの強烈なキャラになっている。エマ・トンプソンが声を演じているアメリア船長など、動きも非常に個性が出ていてイイ雰囲気なのに、顔のアップになるとウワァ…ってなキャラになっている。同じディズニーの『アトランティス』やFOXの『タイタンA.E.』に比べれば、映像的にも映画的にも上ではあるが、もっと面白いものを期待していたので、肩透かしであった。

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2004.01.22

1/22 『デッドコースター』

レンタルDVDで『デッドコースター/ファイナル・デスティネーション2』を観る。

キンバリーは自分が死んでしまう交通事故を予知し、その事故に巻き込まれず、死を免れた。また彼女のおかげで、死ぬ運命だった数名の者も命を落とさずに済んだ。だが運命は、彼らを何が何でも殺そうと追いかけてくる…。

前作は“人は死ぬ運命から逃れられない”って、アイデア勝負の快作だった。だけど続編を作れるような映画じゃないんだよなぁ、と思ってたら案の定、映画的には凡作になってしまった。
前作の事件をみんなが知ってるって段階で、緊張感は半減している。そこに持ってきて、前作では高校の修学旅行(?)の飛行機が爆発したのが、今回は大規模な玉突き事故を題材にしているせいで、赤の他人同士のストーリーになっているので、キャラクターごとの繋がりがどうしても散漫だ。
ネガティブな要素ばかりになっているのを補うためなのか、死亡シーンのみが派手にエスカレート。
最初の交通事故は目を見張るような迫力だし、その後もヘタなスプラッターなんぞよりも遥かにエグいシーンの連続。でも、確かに凄いんだけど、そのせいで前作にあったようなブラックな笑いと言うか、笑わせようとしてるのか怖がらせようとしてるのか、微妙な線を狙ってたセンスがなくなっちゃったのも残念だ。
それにしても、あの火葬場のオヤジは何でそんなに詳しいの(笑)?

『HERO/英雄』のDVDを購入。
うぉっ!パッケージの印刷が凄ぇ金掛かってるな。

『映画秘宝』の2003年ベスト&トホホを読む。
偏った雑誌なのは分かっているが、一番笑ったのが『魔界転生』。公開時にあんなに持ち上げてたのに、ベストには全くかすりもせずに、トホホの3位。『あずみ』をけなす為に、無理やり褒めてた感じだったもんな。もちろん、『あずみ』が良いって訳ではないけれど、『魔界転生』に比べれば全然マシでしょ。そんなことより『ALIVE』の酷さを誰も言わないのはなぜ?

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2004.01.18

1/18 『タイムライン』クライトンはまたハズレ

新宿プラザで『タイムライン』を観る。

フランスの14世紀の修道院発掘現場で、奇妙なことが起こる。初めて開かれた地下の遺跡から、発掘チームのリーダーである教授の「HELP ME」と書かれたメモが発掘されたのだ。その用紙とインクを鑑定をしてもやはり600年前のものであることが分かる。行方不明の教授は一体どこに居るのか…?

全部観てる訳ではないが、クライトン原作物の映画ってハズレが多くないかい?面白かったのって、『アンドロメダ…』『ウェストワールド』くらいじゃないかしらん。『ジュラシックパーク』だって、映画よりも原作の方が全然面白かったしね。
本作も『13ウォリアーズ』『コンゴ』ほど酷くはないが、なんとも盛り上がりに欠ける。主役にしてはあまりに求心力に欠けるポール・ウォーカーと、華のなさ過ぎなヒロイン、フランシス・オコナー。この2人が後半戦に入ってくるとジェラルド・バトラー演じるマレクと、アンナ・フリエル演じるクレアに食われてしまう。乱暴に言ってしまえば、前半と後半では主人公自体が変わってしまったのかと思うほどである。…ってことは話自体も、行方不明になった教授を救う話から、マレクとクレアの時空を超えた許されない恋にシフトしてしまう訳で、非常に散漫な映画になっているのだ。だから、クライマックスの攻城戦もカタルシスを生まない。
映像はSFXをILMが担当しているだけあって、きちんとしている。実物大の投石器が放つ火のついた岩石や、一斉に飛び交う火矢など、迫力が非常に有るだけに、それが物語的に活かされていないのが残念。

また、SF的にもちょっと頂けない。
一緒に過去に行った元海兵隊員たちが、何も考えずに歴史を変えかねないことをしそうになるのを、主人公たちが食い止めようとするのなら理解もするが、考古学者たちが積極的に歴史に働きかけちゃマズイでしょ。マイケル・クライトンの原作は、きっとこんなにいい加減なことしてないんだろうとは思うけれど、タイムパラドックスとか全く考えてない時間SFってのも珍しい。

エピローグのまとめ方も、あれが本来の主人公の話であれば、感動的になったかもしれないが…。『レディ・ホーク』の時はお見事だったのに、リチャード・ドナーも70代半ばだからもうムリなのかねぇ。

正月第2弾で、東宝系1番のチェーン(おまけにパンフは館名入りだ)で公開するような映画ではない。ニュー東宝チェーン辺りが妥当な気がするな。

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