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2006.03.22

3/19 『ハーヴィー・クランペット』

レンタルDVDで『ハーヴィー・クランペット』を観る。

ハーヴィー・クランペットは、きこりの父と炭鉱で働く母の間に生まれた。脳に障害があり、人の鼻を触れずにはおられず、瞼が痙攣してしまうハーヴィーは、学校でもいじめられっ子。家は火事で全焼、両親は凍死し、オーストラリアに逃げ出した。事故で頭に鉄板を入れたハーヴィーは落雷に会い、人間磁石になり、睾丸も一つ取ったが、病院で出会った看護婦さんと結婚することに…。

2003年のアカデミー賞で、ピクサーの『バウンディン』を退けて短編アニメ部門受賞を果たした、オーストラリア製の23分のクレイアニメ。まさかこんなのの日本版DVDが出ているとは思わなんだ。観たかった作品なので、TSUTAYAでDVDを見つけた時は大喜び!

いかにも“クレイメーション”なキャラクターに惑わされて、技術力が評価された作品かと思いきや…凄い物語だ。
ともかく色んな病気や障害、ヤバげな状態のオンパレード。鉱毒でおかしくなってる母親とか、洟垂らしっぱのお脳の弱い友達。素っ裸で凍死してる両親、アタマに入れた鉄板、その手術痕が「まるでロボトミー手術のようだった」(字幕)とか、サリドマイド児の幼女、ポックリ死ぬ奥さん、ヌーディスト、etc、etc…。『生徒諸君!』のナッキーとは別な方向(笑)で、不幸のつるべ打ちだ。
こんだけ悲惨なのに、それをアッケラカンと笑いにして描いているのが驚きだ。日本でこんな作品が作られ、「日本アカデミー賞」を取るなんてこと、絶対にありえないだろう。

特典映像に、アダム・エリオット監督の初期短編、「uncle」、「cousin」、「brother」(3作合わせても18分の短編)が入ってるが、まるっきり同じ作風。どれも悲惨な生涯を生きた親類の話。してみると、『ハーヴィー・クランペット』はこれらの“悲惨親類人生”シリーズの集大成だった訳か。

最近のアカデミー・短編アニメ部門は、ピクサーとかアードマンの牙城だったけれど、それを打ち破ったのは大したものだ。だけどこの作風じゃ、長編アニメの依頼は来ないだろうなぁ。

ちなみにナレーションはジェフリー・ラッシュが担当。なんでだ?

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受信: Apr 17, 2006 9:12:35 PM

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