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2004.11.03

11/3 『キャットウーマン』

新宿ミラノで『キャット・ウーマン』を観る。

画期的な老化防止化粧品「ビューリン」の発売を目前に控えたヘデア社で、広告デザイナーをしているペイシェンス・フィリップス(ハル・ベリー)。引込み思案な彼女は、その「ビューリン」の広告でも失敗して社長(ランベール・ウィルソン)を怒らせてしまうが、社長夫人で同社のモデルでもあるローレル(シャロン・ストーン)の口添えで、彼女はもう一度チャンスを与えられる。再プレゼンの日、彼女は「ビューリン」には恐ろしい副作用があることを知ったために、警備員によってよって殺されてしまった。だが、奇妙なことに彼女の遺体に無数の猫が寄って来た。そして彼女は、猫の能力を持った“キャットウーマン”として蘇った…。

ピトフは、ジュネ&キャロ組出身で『ヴィドック』の監督だけあって、ヴィジュアル的にはとても面白いことをしている。
ひとつは、多用される空撮映像。通常のヘリ撮影ではどう考えても不可能な軌道と画角で、都市を映し出す。ビルを真下に見る真俯瞰での移動から、パンナップしつつカメラが降り、ビルを回り込んで、アオリでぴたりと止まる。きっとCGなんだろうが、もしもこれがスカイカムか何かを使った実写だったら凄いことだ。
そしてもうひとつは、キャットウーマンの主観映像。彼女の驚異的な視力の表現として、急Z.Iしてヴィジョンが形作られるような、奇妙な映像が挿入される。これもデジタルならではのものだけれど、非常に不思議な画で面白い。
その他にも、ドゥカティに乗るハル・ベリーの、一瞬足りともマトモに映さないブラしまくった映像(もしかしたらヘルメットを被ってる姿を見せない為だったのか?)や、全てのオフィスの人が微速度撮影された中で、1人だけ通常速度で働くハル・ベリーなど、凝った映像が色々とある。
だが、『ヴィドック』と同じで、映像的には面白いのに、どうも話が盛り上がらない。ピトフは構成力が弱いんじゃなかろうか?

『フリントストーン モダン石器時代』以来、ハル・ベリーはオレの好みの女優さんだが、この映画はどうなんでしょう?
発表されるやいなや非難轟々だった、『ゴールドパピヨン』みたいなボンデージ衣裳でムチを振り回す猫女。カッコ良いですよ、そりゃハル・ベリーだもの。だけど、『バットマン・リターンズ』のミシェル・ファイファーと比べちゃうと、ちょっと分が悪い。哀しさとか狂気が伝わってこない。自信がなく、引っ込み思案で、臆病で、イケてない女が、キャットウーマンに変身した途端に、自信満々で、攻撃的かつ色気たっぷり子さんになる。そのギャップ、振れ幅が、ハル・ベリーでは小さすぎる。ミシャル・ファイファーが「ミャアオウゥ…」と言った時の物憂げな猫っぽさと比べてしまうと、ハル・ベリーの「ミャアオウゥ!」は、あまりにも攻撃的だ。それは猫ではなく、同じネコ科でも“豹”のそれなのである。
女優ではなく、ティム・バートンとピトフの資質の違いなのかもしれないが、期待してたものとは違うよな。
今回は、悪女を演じるシャロン・ストーンの方が魅力的。「どうせアタシはビッチですから」と言ったかどうかは知らないが、いかにもワルそうな美女を好演している。でも、特に超能力があるようなスーパー・ヴィランじゃないので、役者としては良かったが、キャットウーマンの相手としては役不足。
見終わってツマラナカッタんではないけれど、猛烈に物足りなさの残る映画であった。

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受信: Nov 8, 2004 8:37:59 AM

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