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2004.09.17

9/17 『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』

新宿コマ東宝で、『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』を観る。【ネタバレ】
面子は、いつも『ゴジラ』だの『キューティハニー」だのを一緒に観に行く座長、Xオヤヂ、クール。

伊賀の里で修行中の忍者・服部カンゾウ(香取慎吾)は、ある日、父ジンゾウ(伊東四郎)から、“主(あるじ)以外には決して姿を見られることなく、その主を守って江戸で暮らせ”と命令される。これが最後の修行だと言うのだ。東京にやって来たカンゾウは、偶然出会った小学三年生の三葉ケンイチ(知念侑李)を主にすることを決め、三葉家にこっそり居候することになるが…。

コメディと言うには笑えないし、ドラマと言うには物語もキャラクター描写も薄っぺらだし、アクションは…ほとんどない。今、なぜこの映画を作ったのかがよく分からない。たとえアイドル主演のファミリー・ムービーであっても、どこか一箇所ポイントを絞って、その部分だけでも少し丁寧に作れば、もうちょっとどうにかなったんじゃないのか?

例えばハットリくんとケンイチの出会い。東京タワーからムササビの術で飛んだ先が、たまたまケンイチの家。何の理由もない。原作漫画がどうやって始まったか記憶にないが、確かモノクロ実写版では、腹を空かせたハットリくんが、サンマ(だったかな?)の焼ける匂いに釣られて、フラフラとケンイチの家に行くんじゃなかったか?大した理由ではない----むしろいい加減な理由であるが、いかにも藤子不二雄らしいエピソードだ。
例えば、ケムマキたち甲賀忍者は、何故忍者であることを辞めたのか?一般論と言うか、子供の頃から刷り込みで、“抜け忍には死の制裁を加える”ってのは当たり前のことと認識している。だから黒影が甲賀抜忍を執拗に追い続けるのは分かるが、なぜそれでもケムマキたちが抜けたのかは分からない。
ハットリとケムマキの関係も、昔のエピソードがひとつ描かれるだけなので、さして意味を持っては来ない。
目の見えない少女(?)ミドリに、なぜケンイチは憧れたのか?それ以前に、ミドリとは一体どういう少女なのか?

本作では、ほぼ全てのエピソードが、その程度の意味のない描写で進んでいくため、感情移入もできないままクライマックスに向って進んでいく。そしてそれらの間を埋めるのは、クスリともさせてくれない笑えない“笑い場”の数々。だから、黒影にさらわれたケンイチを救出に向うハットリくんが、どんな思い出を回想してみても、そこに“忍者の掟”を破るほどの説得力はない。そして対決は、なぜか黒影に食ってかかるケンイチで終了。最後くらいはちょっとがんばったアクションで締めてくれるかと思ったのだが、それすらもない。ケンイチの助けでハットリくんが勝つのはいいが、ケンイチが対決を邪魔してはどうにもならない。
大体、役者的にも演出的にも、一番カッコイイのが主役のハットリくんじゃなく、ケムマキくん(ガレッジセールのゴリ)って段階で、この映画はアウトだろう。

敢えて言うなら、『CASSHERN』よりも『キューティー・ハニー』よりも、お客さんを向いて作っているとは思う。だけど、それは、ブラウン管の向こうに居る“金払ってないお客さん”レベルであって、“1300~1800円払って劇場に来たお客さん”のレベルには全くなっていない。

突然のマンガ/アニメの実写リメイク・ブームも、残すところ『デビルマン』『鉄人28号』の2本。どれか1本くらいマトモな映画であれば良いのだが…。

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