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2004.07.18

7/18 『ラブドガン』

テアトル新宿で『ラブドガン』を観る。

1人の男が行くあてもなく彷徨っている。その男、葉山田(永瀬正敏)は、組織のボスを殺して逃げている殺し屋だった。葉山田は、とある川辺で1人の少女と出会う。彼女は御幸(宮崎あおい)。父の浮気がもとで両親が無理心中して一人残されてしまったのだ。2人はやがて奇妙なシンパシーを感じるようになっていく。そんな時、組織から差し向けられた2人の殺し屋----キレやすいチンピラ・種田(新井浩文)と、葉山田の育ての親である丸山(岸部一徳)----が葉山田を追い始める。

宣伝文句によると“鈴木清順の愛弟子・渡辺謙作監督作”ってことになってるんだけど、ホント?パンフのプロフィールを見ると、71年生まれで、「『夢二』に演出助手として参加」しか書いてない。JMDBを見ても、「『ピストルオペラ』出演」しか出ていない。清順組に参加したことは否定しないけど、年齢的にも参加経験から言っても“愛弟子”ってのは言い過ぎなのでは?あくまで宣伝部が言っているだけで、本人が言っているのではないと思いたいが。

映画自体は、本人が意識しているのか、いないのか、非常に清順的なシュールなものになっている。時間軸をいじくってフラッシュされる過去と現在、原色の使い方、音声と唇がシンクロしない会話、不思議な画角と人物配置等々。極めつけは、この映画のメインのモチーフである“弾丸の色”の話。曰く、銃弾は無感情に撃てばただの鉄の色だが、憎んで撃てば黒く、悲しんで撃てば青く、怯えて撃てば黄色になる。では赤い弾丸はどんな気持ちで撃つと出るのか?大和屋竺・・・・と言うか、具流八郎が書きそうな話である。
映像演出的には、(ハナに付く人も居るだろうが)かなり面白いことをやっている。軸と目線の咬み合わない種田と丸山の対決シーンなんて、一瞬「え?どうなってんの?」と思わせて非常に斬新だ。それなのに、なにもここまで狙って清順ぽくする必要ないのにねぇ。

役者は、岸部一徳が抜群にイイ。それだけに、キャンキャン噛み付くばっかりの新井浩文は損な役回りだ。チョイ役ではあるが、御幸の先生役の伊佐山ひろ子と、父の愛人役の土屋久美子がいい味を出している。土屋さん、こんな子持ちの愛人なんて役を演る人になったんだねぇ、と感慨深い。

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