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2004.03.04

3/3 『ゴシカ』

新宿東急で『ゴシカ』を観る。【ネタバレあり】

女子刑務所の精神病棟。夫であり上司でもあるダグ(チャールズ・ダットン)の下で働く心理学者のミランダ(ハル・ベリー)は、ある晩帰宅途中に傷だらけの少女をクルマで轢きそうになる。彼女の容態を心配して駆け寄ったミランダは、そのまま意識を失ってしまう。やがて意識を取り戻したミランダは、夫が惨殺され、自分がその容疑者として精神病棟に収容されていることを知った。だが、彼女には自分が愛する夫を殺した記憶はなかった…。

ゼメキスのダーク・キャッスル製作で、マチュー・カソヴィッツ監督作。
カソヴィッツの前作『クリムゾン・リバー』は世界的にヒットし評価されたけれど、オレ的にはいまひとつシックリ来なかった。だからあまり期待していなかったのだが、それが良かったのか、かなりツボに入った。
この映画の魅力は、なんと言っても“負のテンション”の高さにある。
アタマがおかしくなったのか、霊が取り憑いたのか、判断がつかないようなハル・ベリーの鬼気迫る芝居と、それを後押しする、神経を逆撫でするようにフラッシュする断片映像と、勘に障る効果音。そして随所に絶妙なタイミングで散りばめられた、ビックリドッキリ演出の数々(ホラー擦れした心臓に毛が生えてるような観客でも、確実に飛び上がる場面が1つある)。これらがあいまって、上映時間中ずっと神経が休まらない映画になっている。

【ここからネタバレ】
だが惜しむらくは、どうも霊の行動の意味が伝わって来ない描写があるのだ。
もちろん、物語の核となっているのは「なぜ、妻は夫を殺したのか?なぜ、霊は夫を殺させたのか?」と言うことである。そしてその謎に迫る過程で、霊となった少女がミランダに暴力を加える。それこそアタマを叩き割るくらいの勢いで壁にぶつけまくる。ミランダに自動車事故を起こさせようともする。これらの描写は、どう見ても霊がミランダを殺そうとしているようにしか見えない。しかし、映画を最後まで観た時に、霊は彼女を殺そうとしていたのではなかったことが分かる。ならばなぜ?ホラー演出としては怖がらせるシーンとして正しいけれど、ストーリーには即していない。
また、ペネロペ・クルスの存在も曖昧だ。彼女がレイプを受けていた相手は一体誰なのか?もちろん画面どおりに取れば刺青の男であるが、なぜ刺青の男がそこに居る事が出来たのかは、“犯人が○○だったから”では説明がつかない。
折角面白いホラーになっているのに、このあからさまなミス・リーディングがちょっと頂けない。ま、オバケ屋敷映画としては充分以上に成功しているからいいのだけれど。

ハル・ベリーが相当やつれたヨゴレ役を演っているのはいいのだが、シャワーシーンと入浴シーンがあるのにほとんど何にも見せないってのも残念だな。それにしても、なんであんな美人があのオッサンと結婚したんだ?

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» ゴシカ [【銀太郎的映画感想文】から]
■他人と理解しあうというのは難しいことなのだ。  ホラーが苦手なワタシがこの映画を観たのはもちろんキャスティングに魅かれてなのだけど、映画館に足を向けるこ... 続きを読む

受信: Mar 26, 2004 11:54:42 AM

コメント

うぁー何か大人レビューだ♪(笑)
雷電さんも相当いっぱい映画観てそーですよね~

>それにしても、なんであんな美人があのオッサンと結婚したんだ?
何でですかねー・・冒頭のシーンでキスしちゃってて、
「これは上司のセクハラなんじゃないの!?」とか一瞬思ったけど(笑)

それにしてもラストの終わり方、
観てると・・「うむむ・・これは続編が!?」
とか思いましたよ(笑)

投稿者: peach (Mar 4, 2004 1:57:44 AM)

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